イギリス人俳優が集結した『ラブ・アクチュアリー』
10月も下旬に入り、なんだか冬の気配を感じる今日この頃。今年は新型コロナウイルスの影響でハロウィンも楽しみづらいとなると、楽しみになってくるのはクリスマス。おうちでクリスマス映画を見るのは、多くの家族やカップルのクリスマス時期の楽しみ方。人気の作品には『ホーム・アローン』から、はたまた『ダイ・ハード』などがあげられるけれど、やっぱり忘れられないのは『ラブ・アクチュアリー』。
イギリスを代表する名優たちがこぞって大集結し、当時まだ子役/若手俳優だったトーマス・ブロディ・サングスターやキーラ・ナイトレイも出演している。
『ラブ・アクチュアリー』公開から時代は流れた
17年前となる2003年に公開された作品に出ていた子供達も、今では30代前後に。エマ・トンプソン演じるカレンと、アラン・リックマン演じるハリーの娘であるデイジーを演じたルル・ポップルウェルは、現在コメディアンとして活動中。大人になった今、『ラブ・アクチュアリー』を見返すと思うところがあったようで、英ポッドキャスト『Almost Famous』のなかでこんな意見を口にした。
「優しく話すけど、あれは最低の映画だと思うな。時代の移り変わりについていけてないよね。出てくる女性達はみんな受け身の物みたい。たしか、女性達は受け身の物で、(男性によって)手に入れられるものだって説明してた記事があったよね。見返しても、あれは良くないね」
『ラブ・アクチュアリー』の監督と脚本を担当したリチャード・カーティスは、その前にも『フォー・ウェディング』や『ノッティングヒルの恋人』の脚本を担当し、その後も『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』や『イエスタデイ』を制作してきた。かなり多くの人気作を手掛けてきたリチャードだけれど、女性の描き方に関しては、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』が公開された時にも指摘されていた。とはいえ、ルルは『ラブ・アクチュアリー』に対してこうも分析している。
「覚えていかなければいけないのは、彼はあの時代にあれを書いたってこと。彼が最近の作品についてどう言い訳してるのかは知らないけど、あの作品が公開された2003年にはああだったんだよ」
最近の作品についてチクりと言いながらも時代背景に理解を示したルルは、最後にイギリスのコメディアンらしく超ダークユーモア満載で、「みんながあれを好きなことは良いことだよ。それは許されてる。ただ、最低の趣味してるね」と締めくくった。(フロントロウ編集部)