『ティファニーで朝食を』や『冷血』で知られる現代アメリカ文学の寵児トルーマン・カポーティ。彼の人生に迫るドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』より、当時のニューヨークが垣間見られる写真と予告編が公開された。(フロントロウ編集部)

ニューヨーク社交界を圧巻したカポーティ

 『ティファニーで朝食を』や『冷血』などにより、20世紀アメリカ文学界を代表する作家となったトルーマン・カポーティ。ニューヨーク文壇の寵児となったカポーティの新作として長年待ち望まれた『叶えられた祈り』は、ニューヨーク上流階級を描いた最高傑作となるはずだった…。しかしその一部が発表されると、そのスキャンダラスな内容は激しい論争を巻き起こす。社交界から追放され、多くの友人を失ったカポーティは、その後アルコールおよび薬物に依存するようになり、作品の完成を待たずにこの世を去った。

 なぜカポーティは『叶えられた祈り』を執筆したのか。死後36年目の今、未完の問題作の裏側が明らかになる。

 1924年から1984年を生きたカポーティに迫った伝記『トルーマン・カポーティ』を著したジョージ・プリンプトンが、その過程で取材した大物俳優ローレン・バコールらの証言テープにくわえ、カポーティの私生活を良く知る養子のケイト・ハリントンなどをイーブス・バーノー監督が取材。そしてカポーティがテレビのトーク番組に出演した際の映像など、映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』では様々な角度からカポーティの人となりに迫る。

 そしてカポーティに迫るうえで見えてくるのが、当時のニューヨークのカルチャーシーン。流行の最先端を行く華やかなファッションやライフスタイル、そして何より、カポーティが1966年に出版した『冷血』の大ヒットを祝して、プラザ・ホテルで開催した20世紀最大のパーティーと名高い「黒と白の舞踏会」に集まったセレブリティの面々、その豪華絢爛な装いは必見。

画像1: ニューヨーク社交界を圧巻したカポーティ
画像2: ニューヨーク社交界を圧巻したカポーティ
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 さらに、『叶えられた祈り』の発表後に、多くの友人を失ったカポーティが通ったナイトクラブ「スタジオ54」の貴重な映像も。アーティストやデザイナー、俳優など、ごく一部のセレブリティしか足を踏み入れることが許されなかった「スタジオ54」の熱気あふれる映像からは、戦後の活気溢れるニューヨークの様子を垣間見ることができる。

 作家としての才能から恐れられ、同時にセレブリティのアイコン的存在として名を馳せたカポーティ。彼の栄光を転落を追うドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は、11月6日より全国劇場にて公開。(フロントロウ編集部)

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