アメリカサッカー界のカリスマ選手ミーガン・ラピノーが、薬物依存を抱える兄について語った。(フロントロウ編集部)

社会問題に熱心なことでも知られるミーガン・ラピノー

 2012年ロンドンオリンピック、2015年の2019年のFIFA女子ワールドカップで世界一を経験し、2018年にはアメリカ女子サッカーの代表キャプテンを務め、2019年のワールドカップでは最優秀選手と得点王に選ばれるという実力を持つミーガン・ラピノー。

 絶対的なカリスマ性を持つ彼女は、フィールドの外では多くの社会問題に対して活動を行なっており、男女の賃金格差や、LGBTQ+コミュニティのために大きな声をあげてきたことで知られる。彼女の姿は多くの人に支持されており、俳優のザック・エフロンもミーガンに憧れて髪の毛を紫に染めると宣言したことがあるほど。

 そんな彼女が、兄の薬物依存について口を開いた。

画像: 社会問題に熱心なことでも知られるミーガン・ラピノー

薬物依存症への対応の改善を求めているミーガン

 ミーガンは、2019年のFIFA女子ワールドカップで優勝した直後に受けたインタビューで、「最後に、ハッピーバースデー、ブライアン。愛してるよ」とメッセージを送ったほど、兄を大切に思っている。幼い頃には、兄の後ろをついて回っていたそう。

 しかし、ミーガンとブライアンの別れは早かった。ミーガンの自伝『One Life(原題)』によると、ブライアンは15歳で覚せい剤所持により逮捕され、少年院へ。そして18歳で車を盗み、その後20年を刑務所に出たり入ったりして過ごした。薬物依存に苦しむブライアンには、家族全員が罪悪感を抱いてきたと語る。

 米Peopleのインタビューで、「もし魔法のような弾丸や、どんな額でもお金を払って彼を健康にできたなら、私たちはそれをしたよ。でも、(彼の依存症を)容認することだけはしなかった」と語るミーガンは、「(兄の薬物依存に関する)咎めはもう受け取らない」と強く語る。一方で、薬物依存症の人々やその家族を思い、司法の改善や依存症にまつわる不名誉を減らすために活動している。

 覚せい剤所持は犯罪ではあるものの、刑務所に入れられることで薬物依存が治るわけではない。2019年にミーガンが優勝メッセージをブライアンに送った時、彼は刑務所でリハビリプログラムを受けていると米ESPNは報じている。しかしミーガンは、刑務所から出たり入ったりしているブライアンが、今どこにいるのか正確には分からないという。

 15歳から20年以上にわたって依存症に苦しむブライアンを思い、ミーガンはこう話した。

「理由がなんであれ、麻薬はブライアンに深く入りこんでしまった。彼には刑務所が必要だったんじゃない。彼には薬物からのリハビリが必要だった」

(フロントロウ編集部)

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