『X-ファイル』でダナ・スカリー捜査官を演じたジリアン・アンダーソンは、同シリーズが終わると同時にアメリカのハリウッドからイギリスへ移住した。その理由とは?(フロントロウ編集部)

イギリスとアメリカで育ったジリアン・アンダーソン

 1993年から2002年まで放送され、2016年から2018年にも復活したほどの人気を誇るドラマ『X-ファイル』。さらに、映画版もこれまでに2作品公開されており、数十年にわたってどれだけファンから支持されてきたかが分かる。

 そんな本作への出演によって世界的な知名度を得た、ダナ・スカリー捜査官役のジリアン・アンダーソンは、アメリカで生まれたあとに11歳までイギリスのロンドンで生活。その後、両親の都合でアメリカへ移住した。そして24歳でスカリー役を得たのだけれど、『X-ファイル』の放送が終了した年の2002年に、イギリスへ戻っている。

画像: イギリスとアメリカで育ったジリアン・アンダーソン

ジリアン、ハリウッドを去った理由

 ハリウッドで数年様子を見るといったこともなく、自分の出世作となったドラマシリーズが終わったと同時にイギリスへ移住するというのは、かなりの強い意思を感じる行動。しかし当時のジリアンには、こんな思いがあったという。

 「『X-ファイル』の成功のあとに私がロンドンへ移り住んだことを、多くの人は理解できなくて、なぜハリウッドから消えるのかと聞かれました。でも私はいつもイギリスが恋しかったし、いつかは帰ることになると分かっていました。当時、その決断をした理由の1つには、若くして非常に有名になったこと、業界の悪い部分を見たこととうまく折り合いをつけられなかったことがありました。それがすごく嫌いだったし、出ていきたかったんです」

 豪TV Weekのインタビューで、24歳から得た知名度や、ハリウッドという世界について、当時抱えていた思いを明かしたジリアン。

 演技という仕事は好きであっても、ハリウッドが合わないと考える俳優は少なくない。例えばマーベルMCU作品でのソー役で有名なクリス・ヘムズワースは、数年前に母国オーストラリアへ帰国し、その選択は正解だったとたびたび話している。

イギリスを拠点に大活躍のジリアン

 しかし、結果的にジリアンがイギリスに帰ったのは、彼女のキャリアにマイナスだったのだろうか? 答えは当然、ノー。

 最近では2019年よりNetflixで配信が開始され、大ヒットを記録しているドラマ『セックス・エデュケーション』で、主人公オーティスの母でセックスセラピストのジーン・ミルバーン博士を演じ、これがハマり役だと話題に。

 『セックス・エデュケーション』でジリアンの元夫レミを演じたジェームズ・ピュアフォイ(左)と、息子オーティスを演じたエイサ・バターフィールド(右)。

 さらには、Netflixドラマ『ザ・クラウン』のシーズン4で、かの有名なイギリスの元首相マーガレット・サッチャーを演じ、そのそっくりぶりで話題となっている。

(フロントロウ編集部)

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