ラッパーのカーディ・Bが、先輩ラッパーのニッキー・ミナージュとの騒動を蒸し返したウィズ・カリファの発言の矛盾点を指摘すると同時に「動かぬ証拠」を突きつけた。(フロントロウ編集部)

カーディ・Bがウィズ・カリファの発言に“カチン”

 映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』の主題歌「See You Again(シー・ユー・アゲイン)」でおなじみのラッパー、ウィズ・カリファのツイートが、2019年のグラミー賞で女性アーティストとして史上初めて最優秀ラップ・アルバム賞を受賞した人気ラッパーのカーディ・Bの怒りを買ってしまった。

画像: 大ヒット曲「See You Again」で知られるウィズ・カリファ。

大ヒット曲「See You Again」で知られるウィズ・カリファ。

 事の発端となったのは、ラッパーのニッキー・ミナージュによる“グラミー賞批判ツイート”。フロントロウでもお伝えしたが、先日、第63回グラミー賞のノミネーションが発表されたことをうけて、ニッキーは自身のツイッターで「7曲同時にビルボードのチャートにランクインして、女性ラッパーとして過去10年で最高の初週成績を残していたのに、グラミーが私に最優秀新人賞をくれなかった時のことは忘れたことがない。アイツらは、ボン・イヴェールという白人男性にそれを授与したの」と、今から約8年前の第54回グラミー賞で受賞を逃したことについて恨み節を炸裂させた

 それを見たウィズは、ニッキーだけでなく、自身を含む多くのアーティストが「グラミー賞から無視されている」と感じていることを明かすとともに、あるユーザーがツイッターに投稿した「カーディがグラミーを獲ったのに、ニッキーが獲ってないってことが、“アイツらは音楽のことを何もわかっていない”っていう何よりの証拠」というコメントを引用リツイートして、「自力で成功したアーティストの多くがこの問題を抱えている」と賛同した。

 ご存じの方も多いと思うが、カーディとニッキーはともに音楽界で大きな成功を収めている2大女性ラッパーとしてつねに比較される、因縁のライバル的存在。2018年の秋には、以前から不仲がウワサされていた2人がファッションウィーク期間中に開かれたパーティーで大乱闘寸前の騒ぎを起こし、世紀の大バトルに発展したことも。しかし、その後しばらくはお互いに口を謹んでおり、一時休戦となっている。

 ウィズはグラミー賞の問題点を指摘したかっただけで、例の騒動を蒸し返すつもりはなかったのかもしれないが、引用元のツイートに両者の名前が記載されていたことや、「自力で成功したアーティストの多くがこの問題を抱えている」というウィズの発言が、暗に“ニッキーは自力で成功したが、カーディは自力で成功したわけではない”と言っているようにも聞こえることから、カーディのファンから批判が相次いだ。

画像: 犬猿の仲で知られるカーディ・B(左)とニッキー・ミナージュ(右)。

犬猿の仲で知られるカーディ・B(左)とニッキー・ミナージュ(右)。

 もちろん、先ほどのウィズの発言はカーディ本人の耳にも届いていたようで、カーディは自身のツイッターで約4年前にウィズから受け取ったというDM(ダイレクトメッセージ)を公開し、「どん底でのたうち回っている時はサポートしてくれたのに、成功した途端に手のひらを返すんだね」、「成功を収めた女性同士をわざと対立させて何が楽しいわけ?そんなことばっかやってて飽きないの?辛かった時期に手を差し伸べてくれたのに、皮肉なもんだね」と痛烈に批判。

 ちなみに、ウィズから送られてきたDMには「君はちゃんとした目的を持ってやってるんだろ。自分にとって大切なものを見失っちゃダメだ。君の仕事ぶりは素晴らしいし、君の物事に取り組む姿勢は本当に立派だ。君のその光を輝かせ続けるんだ。誰にもそれを渡しちゃいけない」という、温かい言葉が書かれていた。

 

 当のウィズはそのことをすっかり忘れていたようで、「クソッ、良いアドバイスじゃん。俺は今でも君のことを応援してる。それは変わらない。俺の中では君も自力で成功したひとりだ」と、なんとも呑気なコメントを返信。

 カーディに痛いところを突かれた途端にころっと態度を変えたウィズに対し、再び一部の人たちから批判の声が上がるも、ウィズは「(カーディのことを“自力で成功していない”とは)一度も言ってない。カーディもニッキーも必死で今の地位を築いた」、「俺はただ、とくに理由もなくカーディ対ウィズのバトルが始まることが嫌なんだ」として、自ら今回の騒動に終止符を打った。(フロントロウ編集部)

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