イギリスの主要テレビ局の1つであるチャンネル4が、今後はストリーミングサービスを優先していくと発表した。(フロントロウ編集部)

主要テレビ局もオンライン移行

 イギリスの名物番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』やドラマ『このサイテーな世界の終わり』などを放送してきたチャンネル4(Channel 4)が、今後はテレビの視聴率にこだわるのではなく、自社のストリーミングサービスでのコンテンツづくりを優先していくと発表した。これによって若い世代の視聴者を意識した作品づくりが行なわれ、結果的に単発の作品よりも、長く続くシリーズものが多くなっていくと見られる。

 チャンネル4のこの発表は、2018年のシーズン8から同局で放送されている国民的番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』が、ここ20年で最も高い視聴率を記録した数日後に発表された。 

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 チャンネル4のプログラム・ディレクターは、新しい方針の元では、高い年齢層に支持されがちである歴史や科学、宗教などをテーマにしたドキュメンタリーは以前よりも製作されづらくなるだろうとしている。一方で、若者からも支持されるようなドキュメンタリー、例えばマイケル・ジャクソンを追った『ネバーランドにさよならを』や、人気ドラマ『デリー・ガールズ ~アイルランド青春物語~』、『このサイテーな世界の終わり』などにより力が入れられていくとコメントしている。

 チャンネル4は、2025年までにデジタル広告やテレビに関係のないソースからの収入を、全体の40%に引き上げることを目標としている。これは、現在のものの約2倍。

 ここ数年で、Netflixなどの定額制の動画ストリーミングの人気に押され、テレビ業界内でも変化を求める姿勢が見えている。イギリスの主要テレビ局であるチャンネル4の新方針は、業界全体に影響を与えると見られる。(フロントロウ編集部)

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