ドラマ『ブルックリン・ナイン-ナイン』でジェイクを演じるアンディ・サンバーグが、シーズン8の制作において考えていることを明かした。(フロントロウ編集部)

BLMに真摯に取り組む『ブルックリン・ナイン-ナイン』

 2013年にアメリカで放送が開始となり、日本では現在のところNetflixでシーズン5までが視聴可能な警察を舞台としたコメディドラマ『ブルックリン・ナイン-ナイン』は、黒人が白人警官に殺される事件が多発したことを受け、2020年5月よりさらに勢いを帯びた黒人の人権運動Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)を真摯に受け止めてきた。

 6月初めには、過去に警官を演じたことがあるコメディアンで俳優のグリフィン・ニューマンが、警官役を演じたことがある俳優たちにムーブメントを支援するために寄付を呼びかけ。『ブルックリン・ナイン-ナイン』でローザを演じるステファニー・ベアトリスも約110万円の寄付を行なった

 そして『ブルックリン・ナイン-ナイン』としては、番組のキャストと制作陣の連名で約1,100万円の寄付を行ない、「『ブルックリン・ナイン-ナイン』のキャストと制作陣は、ジョージ・フロイドの殺害を強く非難し、警察の残虐性に対して国をあげてプロテストを行なう多くの人々をサポートします」と声明を発表した。

 さらに6月下旬には、書きあがっていたシーズン8の4エピソードが完全に破棄され、書き直されることが、テリー役のテリー・クルーズによって明かされている。

ジェイク役アンディ・サンバーグの思い

 そして主役ジェイク役のアンディ・サンバーグもまた、これからの『ブルックリン・ナイン-ナイン』の在り方を真剣に考えている。米Varietyのインタビューでこう話した。

 「深刻な問題が起きているのだという事実ときちんと向き合い、世界で何が起こっているかについて正直になりながら、この番組を愛しキャラクターたちに愛着を持つ視聴者を罰することはしないということが(一番の)チャレンジになる。僕たちのキャラクターは世界でどのような役割を果たすのか考えなくてはいけない。鏡に自分たちを映し、自分たちが誰に加担してしまっているのかを考えなくてはいけない」

 人権運動は茶化してはいけない社会問題。その問題と深く関わる警察を題材とした作品として、真剣に問題に取り組む姿勢を見せた。一方で、コメディドラマである『ブルックリン・ナイン-ナイン』だからこそできるアプローチをしていくと話した。

 「僕たちやドラマを見ているすべての人にとって重要なのは、30分のコメディドラマをこの問題を解決するものだとして見ているのなら、その考えは問題であると理解しておくこと。僕たちの仕事は、物事が正しく行なわれていないと指摘すること、そしてそれは良くなっていくはずだという姿勢を見せることだよ」

 『ブルックリン・ナイン-ナイン』も新型コロナウイルスの影響で制作スケジュールに変更が出ている。しかしこの時間を利用して、課題に取り組む方法を模索しているよう。(フロントロウ編集部)

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