映画『ワンダーウーマン』シリーズのパティ・ジェンキンス監督が、ワンダーウーマンが“ヒーロー軍団”の一員として登場する2017年公開の映画『ジャスティン・リーグ』に対する不満を漏らした。(フロントロウ編集部)

『ワンダーウーマン』監督が『ジャスティス・リーグ』に嫌悪感

 DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)の映画『ワンダーウーマン』シリーズの監督で、つい先日、『スター・ウォーズ』シリーズの新作映画『ローグ・スクワドロン(原題:Rogue Squadron)』でメガホンを取ることが発表されたパティ・ジェンキスが、『ワンダーウーマン』の数ヵ月後に公開された同じDCEU映画の『ジャスティス・リーグ』に対し嫌悪感を露わにした。

画像: 『ワンダーウーマン』とその続編『ワンダーウーマン 1984』で監督を務めたパティ・ジェンキンス(左)と、ワンダーマンを演じる俳優のガル・ガドット(右)。

『ワンダーウーマン』とその続編『ワンダーウーマン 1984』で監督を務めたパティ・ジェンキンス(左)と、ワンダーマンを演じる俳優のガル・ガドット(右)。

 2017年に公開された映画『ジャスティス・リーグ』は、脚本や内容に大幅な変更があったほか、監督のザック・スナイダーが娘の死を受けて撮影終了後に監督を降板するなど、たびたびトラブルに見舞われ、スナイダー監督の当初の構想とはだいぶ違う作品となって公開された。

 スナイダー監督の後任として再撮影や編集を行なったジョス・ウェドン監督版の『ジャスティン・リーグ』はファンからも大不評で、“スナイダー監督の構想に近いバージョンを公開してほしい”という声が絶えなかったことから、その後、『ザック・スナイダー版 ジャスティス・リーグ(原題:Zack Snyder's Justice League)』がHBO Maxで配信されることが決定した。

 ジョス・ウェドン版の『ジャスティス・リーグ』に不満を抱いていたのは、どうやらファンだけではなかったようで、先日、米Cinema Blendのインタビューに応じたジェンキンス監督は『ジャスティス・リーグ』を「見たか?」と聞かれ、こう答えた。

 「『ジャスティス・リーグ』のこと…?ノー。ファンと同じく、私を含むDC映画の監督全員が切り捨てたと思う。(ジョス・ウェドン監督版の)『ジャスティス・リーグ』は、私の最初の映画(2017年公開の映画『ワンダーウーマン』)と多くの点で矛盾していると感じたし、映画が公開された時、私はすでに(12月18日日本公開予定の)『ワンダーウーマン 1984』に取り掛かっていた。だから、『あなたは一体何をするつもり!?』って感じだった」

画像: 『ジャスティス・リーグ』の撮影中、ザック・スナイダー監督(右)から指示を受けるワンダーウーマン役のガル・ガドット(中央)とバットマン役のベン・アフレック(左)。 Photo:DC COMICS/DC ENTERTAINMENT / ENOS, CLAY / Album/Newscom

『ジャスティス・リーグ』の撮影中、ザック・スナイダー監督(右)から指示を受けるワンダーウーマン役のガル・ガドット(中央)とバットマン役のベン・アフレック(左)。
Photo:DC COMICS/DC ENTERTAINMENT / ENOS, CLAY / Album/Newscom

 「この2つの異なるシリーズを機能させるには、両方向にボールを投げる必要がある。それは私が(『ワンダーウーマン』でも)やったことであり、つねにやろうとしていること。ザックが指揮を取っている時は、彼女(ワンダーウーマン)がどうなるのか知っていた。少なくとも私はトライした。私は彼女のコスチュームに手を加えたりしなかったし、むしろ絶対に変えたくなかった。ザックの作品を否定するようなことはしたくなかったから。わかるでしょ?とはいえ、私は私で自分の作品を作る必要があったし、ザックはとても協力的だった。だから、私にとって(ジョス・ウェドン監督版の)『ジャスティス・リーグ』は期待はずれだったの。彼ら(ウェドン監督たち)は、すでにあるものをまったく別のものに変えようとした。その結果、『これは私の知ってるキャラクターたちじゃない。何がどうなってるのか私にはさっぱりわからない』ということになってしまった」

 スナイダー監督が指揮をとっていた時は同じ世界観を共有できていたのに、ウェドン監督の手に渡ってからまったく別の作品になってしまったことへの憤りを露わにしたジェンキンス監督。違う作品とはいえ、ワンダーウーマンという共通の登場人物が登場する以上、何か“つながり”を持つべきところを完全に無視されたことに、相当腹が立った様子だった。(フロントロウ編集部)

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