アメリカのコストコが一部商品の「返品」を不可に。一時的な措置とはいえ、消費者にとっては不便な話にもかかわらず“歓迎する声”が多いワケとは?(フロントロウ編集部)

米コストコが返品ポリシーの一部変更を継続

 会員になれば食品や家電、衣類などあらゆる商品がお手頃価格で手に入ることから、日本でも大人気の会員制ウェアハウス・クラブのコストコ(Costco)。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で買い置きやまとめ買いをする人が増え、各国で同店の需要が高まるなか、本国アメリカのコストコが一部商品の「返品」をとある理由で不可としていることがわかった。

 その一部商品というのが主にこちらの6点(※店舗によって内容が違う場合アリ)

 ・トイレットペーパー
 ・ペーパータオル
 ・除菌ウェットティッシュ
 ・水
 ・米
 ・リゾール(※米国製の家庭用消毒剤)

今年3月、アメリカ国内にあるコストコの一部店舗にこんな張り紙が貼られていた。

 コストコといえば、その豊富な品揃えはもちろんのこと、基本的にどんな商品でも返品することが可能な返品制度も魅力のひとつ。いくつか条件はあるものの、食べかけの商品であっても「口に合わなかったから」という理由で返品することができ、かなり太っ腹な対応で知られる。にもかかわらず、なぜ先ほど名前を挙げた6品はたとえ未開封の状態であっても「返品不可」なのか?

 そこにはコロナ禍ならではの買い物事情が関係していた。新型コロナウイルスのパンデミックが始まった今年の春頃、日本でも一部の消費者による“買い占め”によってトイレットペーパーの品切れ状態が続くという出来事があったが、アメリカのコストコでも同様の事態が発生。その後、複数の店舗で買い占めの被害にあいやすい商品の返品不可を知らせる張り紙が貼られているのが目撃され、話題になった。

画像: 米コストコが返品ポリシーの一部変更を継続

 現在、日本でも“第3波”によって、新型コロナウイルスの新規感染者が増加傾向にあるが、アメリカも依然として感染者数が増え続けており、再び例の買い占め騒動が起きつつある。そこで、米Mashedがコストコの担当者に確認を取ったところ、依然としてトイレットペーパーを含む一部商品の返品を受け付けていないことが明らかに。

 本来であれば、「返品不可」は消費者にとっては不都合でしかないが、この特例措置に関しては「買い占めを抑制する効果があるなら…」「これで返品制度を悪用する人が減るに違いない」と歓迎する声のほうが多く、みんな納得しているよう。(フロントロウ編集部)

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