マクドナルドの新商品に「文化の盗用」を指摘する声
イギリスのマクドナルドがホリデーシーズン限定の新商品として発売した「ジャークチキンサンドイッチ」に、“文化の盗用”を指摘する声があがっている。文化の盗用(Cultural Appropriation)とは、近年よく議論されるトピックの1つで、ある民族の文化的要素を、その文化に属していない人たちが取り入れることを指す。
ジャマイカ料理のジャークチキンはスパイスで味付けしたグリルチキンのことで、地元の人たちからソウルフードとして愛されている一品。わかりやすく言うと“スパイシーチキン”だが、上の写真のジャークチキンサンドイッチに挟まっているチキンと、下の写真に写っている「本物のジャークチキン」は見るからに別物。
実際、文化の盗用に加え、ジャークチキンの名前を借りておきながら、サンドイッチの中身が本物のジャークチキンとは似て非なるものであることも反感を買っている理由のひとつにある。
ただし、ネーミングに問題はあっても、味に問題はないようで、ジャークチキンサンドイッチを食べたという人たちからは「今年一、美味しかった」なんてお褒めの言葉もあった。ちなみに、今回の騒動に関して英マクドナルドは沈黙を貫いている。
同じく限定メニューの「ダブルビッグマック」にも不満続出
じつは、英マクドナルドのホリデーシーズン限定のメニューに降りかかった災難はこれだけではない。日本のマクドナルドで夜マック限定のメニューとして売られている倍ビッグマックこと、「ダブルビッグマック」も一緒に限定販売がスタートしたのだが、いざ本物を口にして落胆する人が相次いでいるという。
その原因はチーズの枚数に。日本の倍ビッグマックもイギリスのダブルビッグマックも、倍(ダブル)なのはパティのみ。ただし、日本では「プラス100円でパティが倍に」という売り文句で販売されているため、“パティ以外の具材は倍にならない”とわかっていて購入する人がほとんどだが、イギリスではその説明が不十分だったのか、パティ以外の具材、つまりチーズの枚数も倍になると思っている人が大半だったようで、「パティ4枚に対してチーズが1枚じゃ足らない!」と不満を漏らす人が続出。
また、チーズだけでなく、ビッグマックがほかのバーガーと一線を画す理由のひとつであるビッグマックソースが「(具の量に対して)足らない」という声もあり、まさに踏んだり蹴ったり。(フロントロウ編集部)