「ボディ・ポジティブ」の先導者として知られるリゾが、グリーンスムージーによる食事制限のビフォー&アフター公開し、一部で失望&心配の声が。リゾ本人が誤解を解くべく反論した。(フロントロウ編集部)

リゾが「食事制限」に挑戦して物議

 グラミー賞受賞シンガー兼ラッパーのリゾ(Lizzo)は、自らを“ビッグガール”と称し、ふくよかな体型であることをまったく恥じていないと再三にわたって語り、「『ヤセている=美しい』わけではない」、「どんな体型も美しい」、「ありのままの自分の体を愛そう」と『ボディ・ポジティブ』を提唱してきた。

 そんなリゾが、10日間のジュースクレンズに挑戦し、ビフォー&アフターを紹介する動画を公開したことに、一部の人々がショックを受けている。

 11月に暴飲暴食をしてしまったというリゾは、体内をデトックスし、胃腸の状態をリセットすることを目的に、栄養士であり体重管理の専門家であるJ.J.スミス氏のベストセラー著書『10 Day Green SmoothieCleanse』を参考に10日間グリーンスムージーを飲み続けるクレンズを決行。

 その経過やビフォー&アフターをTikTokやインスタグラムストーリーに投稿した動画で報告したのだが、『ボディ・ポジティブ』を唱えてきたリゾが、劇的に体重を落とす方法として知られながらも、やり方を誤ると健康に悪影響を及ぼす可能性もあるクレンズに手を出し、その効果を絶賛したことに眉をひそめる人も。

@lizzo

Watch me do JJ smith’s 10-day smoothie detox *cue inspirational music*

♬ Thick - Chiller Tribe Mosy
画像: ©Lizzo /Instagram

©Lizzo /Instagram

 「リゾは『自分の体型に自信を持とう』ってダイエット文化に反旗を翻してきたはずなのに、ジュースクレンズを宣伝するなんて悲しい」、「信じられない。リゾは音楽を通じてボディ・ポジティブやどんな体型であっても自分を愛することを促進してきたはずなのに、どうしちゃったの?」と、SNSで失望や心配を口にするファンが相次いだ。


リゾが反論 信念に反したことはしていない

 そういった人々の意見を目の当たりにしたリゾは、1本の動画を公開し、こう反論。

 「みなさんも知っている通り、私は通常ならネット上にああいう(ビフォー&アフターなど)類いの投稿することに不安や恥ずかしさを感じてしまう。だって、ビッグガールである私がそういう行動に出ると、世間の人たちは、『健康のためにやっているんだろうか?』『劇的に体重を落とそうとしてやってるんじゃないか?』って疑いの目を向けるでしょう。でも、今回のは、そういうことじゃない。ぶっちゃけ、11月はものすごくストレスを感じてた。いっぱい飲んだし、辛いものや、胃をめちゃくちゃにするようなものをいっぱい食べた。それをリセットして、前の状態に戻りたかっただけなの」

画像: リゾが反論 信念に反したことはしていない

 クレンズを取り入れた食事制限は、あくまでもダイエットのためではなく、体内環境を整えるために実行したと念押ししたリゾは、「結果にはすごく満足してる。自分が誇らしいし、睡眠の質も改善されたし、体も潤おったし、心の平静や精神的な安定も手に入れた。体も肌も、白目の色だって調子が良くなった」と、あらためて、デトックスに挑戦して良かったと語った。

 さらに、リゾは、今回のジュースクレンズは、これまで訴えてきたボディ・ポジティブの信念に反するものではないと、こう強調している。

「自分が望んでいた通りの結果が得られたから、それをみんなにお知らせしたかっただけ。ビッグガールだって、みんな、自分の体をしたいようにする権利があるんだから」


「自分の体が嫌い」と落ち込んでいた日も

 リゾが自分の体型を愛せるようになるまでには、長い道のりがあった。1月に公開された米RollingStoneとのインタビューでは、10代後半から20代前半まで、自己価値感の低さに関連して、自分の身体や美醜に極度にこだわってしまう「身体醜形障害」に悩まされたことに言及していたリゾ。

 現在は容姿に関するネガティブな考えに支配されてしまわないよう、折り合いをつけることができていると明かしていたが、クレンズの結果を報告する数日前には、「家に帰ってきて、シャワーを浴びるために服を脱いだら、自分自身について本当にネガティブな考えが浮かび始めたの」、「『私の何が悪いんだろう? 多分全部ね。世間の人たちが私に言ってくる意地悪なことは全部本当なのかも』、『私はなんでこんなに醜いの?』って、自分の体を嫌ってる」と動画を通じて告白していた。

画像: 「自分の体が嫌い」と落ち込んでいた日も

 「いつもなら、自分をそういう状況から引き上げるためにポジティブな言葉をかけるんだけど、今は浮かんでこない」。そう本音を吐露したリゾ。続けて、「でも、これが普通なんだと思う。誰にだって起こり得ること」、「明日には、考えが良い方向に変わると願ってる」と、人間には誰しもアップダウンがあるもので、その事実も受け入れるべきだと話していた。

 めずらしく弱気な一面を見せた直後のクレンズ挑戦報告だっただけに、多くの人々が、リゾがダイエットをして体型を変えることを望んでいるのかと受け取ってしまったようだけど、真相は、本人が言う通り、体と、そして心をリセットしたかったからというだけ。

 その後、リゾは、ちゃんと食事を楽しんでいるという証拠に、最近行なったホリデーパーティーのためにケータリングされたという、パスタやサンドイッチなどのおいしそうなご馳走を撮影した動画を公開していた。

 ちなみにリゾは、自身は『ボディ・ポジティブ』のムーブメントを先導してきた1人ではあるものの、最近、その言葉が、ファッションの一部や一過性のトレンドとして商業的に使われるようになってしまっていることに苦言を呈しており、代わりに、「太っていること=普通のこと」であるという意味を込めて『ボディ・ノーマティブ(Body Normative)』という言葉を使いたいとも語っている。(フロントロウ編集部)

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