映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどの出演作で知られる俳優のヴィゴ・モーテンセンが、ウルヴァリン役のオファーを断った「理由」を告白。(フロントロウ編集部)

ヴィゴ・モーテンセンがどうしても譲れなかったこと

 全世界を熱狂の渦に巻き込んだ映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアラゴルン役や、第91回アカデミー賞で作品賞を受賞した映画『グリーンブック』のトニー役でおなじみの俳優ヴィゴ・モーテンセンが、映画『X-MEN』シリーズのウルヴァリン役のオファーを断った理由を米MTVのポッドキャスト番組『Happy Sad Confused(原題)』で明かした。

 今から20年以上前にウルヴァリン役のオファーをもらうも、“同じキャラクターを何作品にもわたって演じ続ける”ということに抵抗があったヴィゴは、何か良いアドバイスをくれるかもしれないという思いから、大のコミックファンである息子のヘンリーをブライアン・シンガー監督とのミーティングに同伴。結果的に、そのミーティングで息子が発した言葉がヴィゴの運命を決めることになった。

 「(同じ役を演じ続けることに)不安を感じていた。それとは別にいくつか気になることもあったんだ。(制作側は)事前に色々と整理してくれたけど、念のため、私のお守り兼ガイド役としてヘンリーを監督とのミーティングに連れていった。ヘンリーにも脚本を読ませてあったから、何か学べることがあるんじゃないかと思ったんだ。そうしたら、(ミーティングで)『これは間違ってる』『これはこうじゃない』って。続けて彼が『ああ、でも彼はこんな見た目じゃない』って言った瞬間、監督が急にヘンリーに向かって、なぜ特定の箇所の設定を勝手に変更したのか熱心に説明しだしたんだ」

画像: ヴィゴ・モーテンセンがどうしても譲れなかったこと

 もともと出演にあまり乗り気ではなかったヴィゴは、ミーティングで息子と監督のやりとりを聞いて、オファーを断ることを決意。帰る道すがら、「監督は僕が言ったことを聞き入れて修正すると思う?」と聞いてきた息子に対し、「しないと思う。どっちみち、引き受けるつもりもない。あの役を何年も演じる気になれないんだ」と返したそう。

 しかしながら、ヴィゴが仕事を引き受ける際の“譲れないポイント”を聞いて「ん?」と思った方も多いのではないだろうか? というのも、彼はそれからほどなくして映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで、計3作品にわたってアラゴルンを演じていたから。もちろん、トータルの作品数と年数では『X-MEN』シリーズと比べものにならないが、「同じ役を演じ続けたくない」という主張と若干矛盾しているのはヴィゴ本人も自覚しているようで、「それから数年後、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに3作品も出演したんだから、人生何が起きるかわからないよね」と自虐的にコメントしている。

画像: ヴィゴ・モーテンセンと息子のヘンリー・モーテンセン。

ヴィゴ・モーテンセンと息子のヘンリー・モーテンセン。

 ちなみに、すでにご存じの通り、ヴィゴがオファーを断ったウルヴァリン役は俳優のヒュー・ジャックマンが約17年間にわたって務めあげた。合計で9作品に出演し、「ウルヴァリン役はヒュー以外に考えられない」と言わしめるまでになったヒューのことを、ヴィゴは「彼は本当によくやったと思う。彼以上に上手くやれる人はいない」と称えている。(フロントロウ編集部)

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