ウディ・アレンの養子に対する性的虐待疑惑に迫るドキュメンタリー『Allen v. Farrow(原題)』が、2月21日にアメリカで放送される。(フロントロウ編集部)

ウディ・アレンの疑惑に迫るドキュメンタリー

 映画『アニー・ホール』や『ハンナとその姉妹』、『ミッドナイト・イン・パリ』などを手掛けた監督として知られるウディ・アレンの養子であるディラン・ファローが、ウディから受けた性的虐待を告発した一連の出来事に迫ったドキュメンタリー『Allen v. Farrow(原題)』が、完成した。アメリカのHBOで2月21日より放送となるドキュメンタリーは、4つのパートに分けられたシリーズとなった。

長年ウディにかかる性的虐待疑惑

 ウディは、過去に俳優のミア・ファローと12年ほど交際しており、2人の間には3人の実子がいる。そしてミアは10人の養子を育てており(※)、ディランはそのうちの1人。
 ※2000年に養女のタムが、2008年に養子のラークが病死し、2016年に養子のサディアスが自殺したため、現存の養子は7名。

 ウディからディランに対する性的虐待の疑惑は、ウディがミアに対して起こした1993年の親権裁判の中で問題になったけれど、彼の弁護士が、警察の調査の結果、疑いは晴れたと発表している。ウディは一方で、親権裁判には敗訴した。また、ディランは2014年にもウディからの被害を告発したけれど、ウディの仕事に影響はなかった。

 しかし2018年に、ハリウッドにおける女性への性加害に声を上げるMeTooムーブメントが大規模発生し、ディランがふたたびウディを告発。ウディは1993年の裁判の頃から一貫して疑いを否定しているけれど、業界から厳しい目を向けられるようになり、セレーナ・ゴメスやティモシー・シャラメが出演して2019年に公開予定だった映画もお蔵入りになった

警察資料などを集めたドキュメンタリー

 『Allen v. Farrow(アレンv. ファロー)』では、警察による証拠や裁判資料、ホームビデオの映像などを使い、疑惑について検証。また、ミアの養子であり、ウディの義理の娘にあたるスン・イー・プレビンは、35歳年上のウディとその後1997年に結婚している。ドキュメンタリーでは、2人の結婚についても迫る。

 そして、ミアやディラン、ミアとウディの実子であるローナン・ファローへのインタビューも行なわれた。

 ローナンはジャーナリストであり、ディランの主張を支持している。ちなみに彼は2019年に、性犯罪者たちに迫る『Catch and Kill(原題)』を出版しており、この中で、ウディが1993年に警察の調査に対して裏工作をしたと主張している。

 一方でウディは、ディランの主張は、母親であるミアがけしかけたものだとしている。(フロントロウ編集部)

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