イギリスの中学生が、学校指定でないセーターを着て登校したところ、学校側に脱ぐよう指示されたことが議論となっている。(フロントロウ編集部)

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学校の制服では寒い

 イギリスのプリマスに住むミアは、中学生。現在イギリスではふたたびロックダウンとなっており、彼女の学校がどういった対応を取っているかは不明であるものの、その出来事は、2020年の冬に学校が再開していた時期に起こったという。

 彼女の学校の制服は、冬服は半袖シャツ、長袖シャツ、ニットのベスト、ブレザーを組み合わせて着ることになっており、長袖のセーターは制服にない。しかし新型コロナウイルスの感染対策のために、教室の窓やドアは全開にされており、これまで以上に寒い環境となっていた。

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 そこでミアの両親は、とくにロゴなども入っていないまったくの無地で、黒色の長袖セーターをミアに渡したのだけれど、学校でミアはそのセーターを脱ぐよう指示されたという。

 学校側のこの対応について、ミアの母親は英Ladbibleに、「全員の健康と安全を守るために、新型コロナウイルスの感染対策を行なわなければならないことは理解できます。しかし、学校側は校則の前に、子供たちのことをもっと考えるべきです」と話した。

 一方で学校側は、ミアは半袖シャツを着ることを選んだとし、そのうえで、シャツの下にさらに衣服を身につけ、それでも寒ければブレザーを着るように指示したとしている。

次の世代が制服に声をあげている

 子供たちを守るために校則があるのであり、校則が子供たちに害を与えては本末転倒。今回は冬の寒さが原因となったけれど、夏の暑さが原因で生徒たちが行動を起こしたこともある。

 2017年の夏には、イギリスの学校に通う男子生徒たちが、熱い夏にも長ズボンが強制させていることに抗議し、スカートを履いて登校。これによって、この学校では半ズボンが導入された。

 また、2020年10月には、制服は女子生徒を無意味にモノと見せているとし、さらに制服が男女で分けられていることに抗議する意味で、カナダのモントリオールの男子生徒たちがスカートを着て登校するという出来事もあった。

 制服自体に疑問を呈す人も少なくないけれど、一方で、私服登校では生徒たちそれぞれの家庭環境が明らかになるリスクがあると指摘する人は多い。また、制服の価格が高く、家庭の負担になることも問題になっている。

 新しい世代の声に耳を傾け、校則や制服が改善されていくことが望まれている。(フロントロウ編集部)

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