女性として生きるうえで感じる違和感や、偏見、差別。そんな気持ちを当事者である女性たちが歌った曲のリリックを、国際女性デーである3月8日にご紹介。(フロントロウ編集部)

歩いて帰るのは日が落ちる前にってことが習慣になっている/そして近くに男の子がいたら 拳を作って指の間に鍵を挟む/怖いという気持ちを隠すためにこういうことを笑って済ませているのは可笑しいよね/可笑しいことなんて一つもないのにーデュア・リパ「ボーイズ・ウィル・ボーイズ」

女性たちが性的なハラスメントや暴力を恐れて生きなくてはいけない一方で、「boys will be boys(男の子だから)」という言葉で男性の不適切な行動が見過ごされるカルチャーを批判した曲。


たくさん稼いでることや ビッチとかモデルとかを手に入れることを自慢するのってどんな気分?/悪さしても全然大丈夫なの/怒っても許されるの/私がお金を見せびらかしたら 私は裕福な人じゃなくてビッチ/私は悪者にされる/だから私は怒ってもいいのーテイラー・スウィフト「ザ・マン」

男性ならば許されることが女性だと許されない。社会にたくさん存在するダブルスタンダードと呼ばれるジェンダー差別についてテイラー・スウィフトが実体験から歌った一曲。


彼らはあなたの考えを使うだけで正当に評価してくれない/頭がおかしくなりそう/9時から5時まで 彼らはいて欲しいところにあなたを置いておく/もっと良い人生があるはず それについて考えているでしょ/彼らが何て言おうとこれはお金持ちの男性のゲーム/そしてあなたは彼のお財布を肥やすことに人生を捧げるのードリー・パートン「9時から5時まで」

1980年の全米興行収入2位に輝いた映画『9時から5時まで』の主題歌で歌われている、“男性が女性の考えを借用して評価を奪う”ということには、現代ではbropropriating(ブロプロプリエイティング)という造語ができている。


ほかの男の子たちと遊んじゃダメとは言わないで/何をしろと言わないで/何を言えと言わないで/そしてお願いだから 出かける時に私を見せびらかせないで/だって私はあなたのものじゃないーレスリー・ゴア「ユー・ドント・オウン・ミー」

所有物かのように扱わないでという思いが込められたこの曲は、2016年の映画『スーサイド・スクワッド』でジョーカーとハーレイ・クインのトキシック(有害)な関係を表す挿入歌としてグレイス・シーウェルがカバーした。


メイクをして/自分の立場をわきまえて/黙ってニコニコしていて/股は開かないでーMILCK「Quiet」

女性がよく言われる「ブスッとしていないで笑って」「わきまえて」という指摘への皮肉が込められたこの曲は、2017年のウィメンズ・マーチで合唱されたことでも知られる。


上司は彼女の体を見定めてる/彼女は電話で彼の嘘を伝えてる/コーヒーを買いに走って/目に走る怒りを笑顔が隠す/今夜彼女は理由を求めている/雨の中 ひとりで家に歩いて帰って/ママは他の人のゲームに付き合う必要があった/いつか彼女がそのサイクルを壊すーシェール「ワーキング・ガール」

男性中心の職場でわたり歩いていくためにグッと我慢しなくてはいけないことも多いという現実と、その環境を変えなくてはという思いを、シェールが1987年のアルバム収録曲で歌った。


こう言われる時代があった/偉大な男性の後ろには必ず偉大な女性がいると/でも変化の時代において それはもう正しくない/だから私たちはキッチンから出てくる/あなたに言い忘れたことがあるから/シスターズは自分たちでやってる/自分たちでしっかり自立しているーユーリズミックス&アレサ・フランクリン「シスターズ・アー・ドゥーイン・イット・フォー・ゼムセルヴズ」

褒め言葉のつもりで言っても、そこに偏見や差別が含まれているフレーズは多い。英語ではBackhanded Compliment(誠意のない褒め言葉)というこれ。時代が変わるなか、「偉大」と言いつつ結局は男性の影に立っている状態である「偉大な男性の後ろには偉大な女性がいる」というフレーズもその一種になっている。


25年経ちまだ私の人生は希望というあの大きな丘を登ろうとしている/目的地を目指して/すぐに気づいた/世の中は男性の組合でできているんだとー4・ノン・ブロンズ「ホワッツ・アップ」

英語には「boy's club(男性のクラブ)」という言葉があり、これは、社会の中に非公式で存在する男性同士の結束を意味している。「boy's club」は男性が権力を維持しやすくしていると言われているけれど、同曲では、この環境が自身の活躍・躍進を阻んでいると感じている女性の気持ちが歌われている。


私はあなたのものじゃない/そろそろ分かって 私はあなたのベイビーじゃないと/私は私のもの/だからベイビーと呼ばないでーマディソン・アヴェニュー「ドント・コール・ミー・ベイビー」

英語圏において、男性が恋人でもない女性に対して使う場合がある「ベイビー」という言葉。下に見られている、性的なニュアンスを感じるなどといった理由からそう呼ばれたくないと感じている女性は多く、この曲はそれがテーマになっている。


だって私はただの女の子 そんなのなりたくない/だって夜遅くに運転させてくれないから/私はただの女の子/私は変人なのかもね/だってみんな私をじっと見てくるからーノー・ダウト「ジャスト・ア・ガール」

女の子だからあれはしていけないこれは危ないといったジェンダーによる制約に、ノー・ダウトのボーカルであるグウェン・ステファニーが吠える!

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(フロントロウ編集部)

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