そもそも、日焼け止めパウダーとは?
日焼け止めパウダー(UVパウダー)とは、紫外線カット効果をもつフェイスパウダーのことで、粉末状の“ルースタイプ”と、粉を押し固めた“プレストタイプ”の2種類がある。
メイクを崩さず日焼け止めを塗り直すことができるだけでなく、小さくて持ち運びにも便利。また、液状の日焼け止めに比べて肌への負担が少なく、軽い使い心地も特徴のひとつ。
ニューヨークの臨床皮膚科准教授で大学認定皮膚科医のシャリ・マークベイン医師も「パウダーはしばしばブラシ付きのスティックタイプやコンパクトの形状になっている。非常に軽いつけ心地だから、肌になじみやすくメイクの上からの塗り直しにも最適。クリームやローションのように重くないから、とくに夏場のメイクにオススメ」と米Byrdieで説明。
一方で、マークベイン医師は「とはいえ、日焼け止めパウダーで効果的に肌を保護できるかどうかは、十分なSPFの数値とパウダーの量を肌に塗ることができるかどうかにある」と忠告している。
日焼け止めパウダーの単体使いは効果が半減する?
実は、多くの専門家たちは、日焼け止めパウダーの“単体使い”をあまり推奨していない。
というのも、日焼け止めパウダーには従来の液体タイプの日焼け止めほどのカバー力がないから。そのため、単体で使うと「塗り残し」や「ムラづき」が起こりやすく、うっかり日焼けの原因になりやすいとマークベイン医師は言う。
ビバリーヒルズの美容皮膚科専門医のジェイソン・エマー医師もこれに同意見で、「私の意見では、これらの(日焼け止めパウダー)は、肌の表面に密着してバリアを作る能力が少ないため、クリームやスプレーよりもUVカット効果が低いことが多い」と指摘。
続けて、エマー医師は「また、たいていの(日焼け止め)クリームよりSPF値も低いので、本当に“最大限”の防御効果を得るためには、より頻繁に塗りなおす必要がある」と明かした。
つまり、どちらの専門家も日焼け止めパウダーの効果を認めている一方で、メインの日焼け止めとしてではなく、あくまで日中のメイク直しとして活用すべきという意見で一致している。
日焼け止めは、液体&パウダーの“ダブル使い”がベスト
専門家たちによると、日焼け止めパウダーを効果的に使用する方法は、ずばり液体タイプの日焼け止めと“併用”して使うこと。
マークベイン医師は「最初に厚めの日焼け止めをメイクの下に塗り、2時間ごとにその上から(パウダーを)塗り直すのがオススメ」と話し、必ず液体タイプの日焼け止めと一緒に使うよう勧めている。
軽やかなつけ心地で、メイク直しにも便利な日焼け止めパウダー。将来の美肌を守るためにも、それぞれの日焼け止めの特性を正しく理解して、せひ上手に活用してみて。(フロントロウ編集部)