『ミナリ』のスティーヴン・ユァンが、アカデミー賞史上初めて、アジア系アメリカ人として主演男優賞にノミネートされた。それを受けて、古巣『ウォーキング・デッド』のキャストやスタッフが本人以上に大歓喜!(フロントロウ編集部)

『ミナリ』がアカデミー賞に多数ノミネート

 ついに、2021年アカデミー賞のノミネーションリストが発表となり、多くの関係者が歓喜している。今年のアカデミー賞では、いくつかの史上初があり、監督賞では、『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督と『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネル監督が、初めて女性監督の複数人ノミネートとなった。

 そして、多数ノミネートとなった注目作の1つに、『ミナリ』がある。

 アメリカのアーカンソー州を舞台に韓国系移民一家を描く本作は高い評価を受けており、アメリカ生まれ育ちで、アーカンソー州リンカーンのオザークにある小さな農場で育ったリー・アイザック・チョン監督の半自伝的映画となっている。

 アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデン・グローブ賞では「外国語映画賞」にノミネートされた本作。その理由は、セリフの50%以上が英語以外の作品は外国語映画賞の対象になるというルールで、時代に合わないルールを変えるべきだと、多くの関係者から批判があがった

 しかしアカデミー賞では、『ミナリ』は作品賞にノミネート! さらに、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、作曲賞などの候補にも選ばれた。しかも、アカデミー賞主演男優賞にこれまでアジア系アメリカ人俳優がノミネートされたことはなく、主演スティーヴン・ユァンのノミネートは史上初の快挙。ノミネートについてスティーヴンは、こうコメントしている。

 「他の素晴らしいアーティストとともにノミネートされるという名誉を下さったアカデミー賞に感謝します。(監督の)リー・アイザック・チョン、(共演者の)ユン・ヨジョン、(作曲家の)エミール・モッセリ、(プロデューサーの)クリスティーナ・オーの才能も認められたことも嬉しい。この1年や、この映画を通して学んだことがあるとすれば、それは、この人生はシェアされたものだということ。他の素晴らしいキャストとスタッフとともにシェアできて幸運ですし、私がここにいるのは、みんなのおかげです」

画像: 『ミナリ』がアカデミー賞に多数ノミネート

『ウォーキング・デッド』キャスト&スタッフが大喜び

 スティーヴンといえば、大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズのグレン役として有名。そして、非常に仲が良いことで知られる本作のキャストやスタッフが、スティーヴンのアカデミー賞主演男優賞ノミネートを受けて、本人以上に大歓喜の嵐に!

 スティーヴンと同じくアジア系アメリカ人である、ドラマのショーランナーのアンジェラ・カン、スコット・M・ギンプル、エグゼクティブプロデューサーのゲイル・アン・ハード、原作者のロバート・カークマン、グレンの妻マギーを演じるローレン・コーハン、グレンと因縁のあるニーガンを演じるジェフリー・ディーン・モーガン、ダリル役のノーマン・リーダス、エゼキエル役のカリー・ペイトン、ベス役のエミリー・キニー、ノア役のタイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、そして『ウォーキング・デッド』公式アカウントまで、作品の垣根を越えて、スティーヴンを祝福した。

(フロントロウ編集部)

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