ダニエル・クレイグが、最後にもう1度ジェームズ・ボンドを演じた。その作品は…、コメディ!(フロントロウ編集部)

Red Nose Dayにダニエル・クレイグ登場

 シリーズ25作目となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で、6代目ジェームズ・ボンドとして幕を引くダニエル・クレイグが、もう1度だけ、ジェームズ・ボンドを演じた。

 しかしそれはシリーズ26作目というわけではなく、イギリスで2年に一度開催される恒例イベントComic ReliefのRed Nose Dayで。

 チャリティイベントのRed Nose Dayでは募金が呼びかけられ、そのお金はホームレスや家庭内暴力、貧困、メンタルヘルスなどの問題に取り組むために使われる。2021年のRed Nose Dayでは、5,200ポンド(約78億円)以上の寄付金が集まった。

 毎回豪華な出演者が集まるけれど、今年は、ダニエル版のジェームズ・ボンドが引退前に登場してファンを沸かせた。ダニエルと共演したのは、イギリスの人気コメディアンであるキャサリン・テイト。

ジェームズ・ボンドも思わず笑う

 彼女が演じる人気キャラクターであるナンが、清掃員としてMI6にあるMのオフィスを掃除していると、ボンドからオンライン電話がかかってくる。お互いにびっくりな対面を果たした2人だけれど、ナンらしい反応にボンドもタジタジに。

 ボンドのことを知らないナンが「誰?」と聞くと、ボンドはいつもの名セリフで「ボンド。ジェームズ・ボンド」と応答。しかしナンは「ボンド・ジェームズ・ボンド?」と、かっこつけた彼の自己紹介をイジるおとぼけ。予期せぬ反応に、「いや、ただ、ジェームズ・ボンド」とタジタジになるボンドに、彼女はさらにこう続けた。

 「はっきりしなさいな。なんで自分のことを逆方向に紹介するの?」

 その後もナンは、ボンドの恋愛や殺しのライセンスについてジョークを繰り広げ、ボンドも困り顔。しかしある時から、なんだかナンの雰囲気が変わっていく。そしてボンドが、ナンは彼の敵だったと気がついた時には、彼女の膝の上に白い猫が。

 ボンドの宿敵エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドと白猫へのオマージュが明らかになったところで、ナンはこの行動を起こした理由を語る。その理由は、ボンドたちは車やヘリコプターを使いすぎで、地球温暖化に悪影響だから!

 追い詰められたボンドは、最後に、ナンがよく使うフレーズの『What a f***ing liberty!』と言い残して去って行った。しかしダニエルは、キャサリンとのコメディ共演に笑いを我慢しきれず、去り際には唇をかんで笑いをかみ殺しながらも、ニヤニヤ顔を見せていた。(フロントロウ編集部)

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