アカデミー賞監督賞にノミネートされた歴代女性監督の作品を特集!(フロントロウ編集部)

アカデミー賞に名を刻んだ女性監督たち

 『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督と、『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネル監督が、第93回アカデミー賞で監督賞にノミネートされた。

 93年の歴史を持つアカデミー賞だけれど、これ以前に監督賞にノミネートされた女性監督はたったの5名。そして受賞したのは1名だけ。複数人の女性監督が同時にノミネートされることもなかったため、ジャオ監督とフェネル監督は歴史に名を刻んだ。

 もちろん、女性監督が評価されてこなかったのには理由がある。そこには、女性が監督として活躍しづらい環境があることや、アカデミー賞会員に多い「男性」「白人」が好む作品以外はまず目を通される可能性も低いこと、そして結果的に選ばれづらいことなどが指摘されてきた。

 しかし、変化は生まれてきている。“女性監督”と一括りにする必要がなくなる時代も、近いはず。そこで、ここまで時代を切り開いてきてくれた監督たちの作品を、大特集。

アカデミー賞監督賞ノミネートの女性監督の作品


1977年 リナ・ウェルトミューラー監督/『セブン・ビューティーズ』

画像1: 1977年 リナ・ウェルトミューラー監督/『セブン・ビューティーズ』

 イタリア人のリナ・ウェルトミューラー監督によるイタリア映画。作品は外国語映画賞にノミネートされた。

 第二次世界大戦のなか、イタリアのナポリに住む男パスカリーノは、妹を騙していた恋人を殺したことで精神病院へ送られる。病院から出るために戦争の前線に志願するも、そこからも脱走した彼は、ドイツ軍に見つかり強制収容所に入れられる…。第二次世界大戦をドイツ軍の強制収容所で生き延びた男の人生を、コメディを交えながら描く一作。

画像2: 1977年 リナ・ウェルトミューラー監督/『セブン・ビューティーズ』

1994年 ジェーン・カンピオン監督/『ピアノ・レッスン』

画像: 『ピアノ・レッスン』は第66回アカデミー賞で脚本賞、主演女優賞、助演女優賞を受賞した。

『ピアノ・レッスン』は第66回アカデミー賞で脚本賞、主演女優賞、助演女優賞を受賞した。

 主人公のエイダは、娘のフローラとピアノとともに、スコットランドからニュージーランドへ結婚のために移住する。話すことができないエイダにとってピアノは大切なものだけれど、ニュージーランドで2人を迎えたスチュアートはピアノを海辺に置きざりにする。エイダはフローラを連れて何度もピアノの元を訪れ、そこで、マオリ族の入れ墨をした無愛想なベインズにピアノを教えることになる。最初はベインズを嫌っていたエイダだけれど、交流するうちに2人の間の絆は深まり…。

画像: ⓒJAN CHAPMAN PRODS/CIBY 2000

ⓒJAN CHAPMAN PRODS/CIBY 2000


2004年 ソフィア・コッポラ監督/『ロスト・イン・トランスレーション』

画像: 『ロスト・イン・トランスレーション』によって第76回アカデミー賞で脚本賞を受賞したソフィア・コッポラ監督。

『ロスト・イン・トランスレーション』によって第76回アカデミー賞で脚本賞を受賞したソフィア・コッポラ監督。

 舞台は東京。ハリウッド俳優のボブは、サントリーウイスキーのCMに出演するために来日した。シャーロットはフォトグラファーの夫ジョンの付き添いで来日するも、ジョンは自分のことに夢中で、シャーロットは孤独を感じている。そんな2人が、滞在しているホテルのバーで知り合う。お互いに孤独を抱えた2人が、日本という異国の地で、友情を深める…。

画像: ⓒFOCUS FEATURES / SATO, YOSHIO

ⓒFOCUS FEATURES / SATO, YOSHIO


2010年 キャスリン・ビグロー監督/『ハート・ロッカー』

画像: 2010年 キャスリン・ビグロー監督/『ハート・ロッカー』

 キャスリン・ビグロー監督は本作によって第82回アカデミー賞で監督賞を受賞し、女性監督として初めて監督賞を受賞した。

 2004年のイラク、バグダッド。アメリカ軍の爆弾処理班は、死と隣合わせで職務にあたる。ある爆発で殉職した隊員の代わりにウィリアム・ジェームズ軍曹が加わったが、彼は基本的な安全対策も行なわず、行動する。補佐につくサンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵は、そんな彼の態度に不安を募らせていく…。


2018年 グレタ・ガーウィグ監督/『レディ・バード』

画像: 2018年 グレタ・ガーウィグ監督/『レディ・バード』

 カリフォルニア州サクラメントに住むクリスティンは、カトリック系の高校に通う17歳。友達や彼氏、家族、将来に悩みながら、田舎から都会の大学に進学することを夢見る彼女の高校最後の1年がユーモアたっぷりに描かれ、誰しもが共感してしまう瑞々しくも切ない物語。

画像: ⓒSCOTT RUDIN PRODUCTIONS

ⓒSCOTT RUDIN PRODUCTIONS


2021年 エメラルド・フェネル監督/『プロミシング・ヤング・ウーマン』

画像: 2021年 エメラルド・フェネル監督/『プロミシング・ヤング・ウーマン』

 成績優秀で医学部に通っていたキャシーは、ある出来事をきっかけに医学部を中退。実家に戻り、コーヒーショップで働いている。しかし夜になれば、彼女は豹変する。ナイトクラブに行き、女性をレイプしようとする男性に復讐を加えていった。彼女の過去に一体何があったのか。物語が進むにつれて明らかになる彼女の経験や思いとは…。

画像: ⓒFOCUS FEATURES

ⓒFOCUS FEATURES


2021年 クロエ・ジャオ監督/『ノマドランド』

画像: 2021年 クロエ・ジャオ監督/『ノマドランド』

 現代の遊牧民(ノマド)。世界経済に衝撃を与えたリーマンショックで、企業の倒産とともに、長年住み慣れたネバダ州の住処を失った60代の女性ファーン。彼女は、キャンピングカーに思い出もなにもかもすべてを乗せて、車上生活者となることを選ぶ。“現代のノマド(遊牧民)”として、季節労働の現場を転々としながら、行く先々で出会う他のノマド達と心を通わせながら、ファーンの、誇りを持った自由な旅は続く…。

画像: ⓒCor Cordium Productions/Hear/Say Productions/Highwayman Films

ⓒCor Cordium Productions/Hear/Say Productions/Highwayman Films

 (フロントロウ編集部)

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