ザラ・ラーソンのこれまでをプレイバック
10歳でオーディション番組優勝
看護師である母親と海軍で働く父親のもとにスウェーデンで生まれたザラの才能が初めて世間の目に止まることとなるまで、時間はかからなかった。幼少期の頃からパフォーマーになることに憧れ、スウェーデン王立バレエ学校に通ってバレエの腕を磨いていたザラは2008年、弱冠10歳にして出演したオーディション番組『ゴット・タレント』のスウェーデン版『Talang』で、セリーヌ・ディオン「My Heart Will Go On」の圧巻のカバーを披露して見事優勝。
「Lush Life」が世界進出のきっかけに
2012年に晴れてレコード会社と契約を結んだ後で、2014年にヨーロッパでファーストアルバム『1』をリリース。その後、2015年6月にセカンドアルバムからの最初の楽曲となる「Lush Life」を発表したザラは、この楽曲をきっかけに世界進出の第一歩を歩むことに。
SNSなどで見せるキャラクターでも人気に
SNSで見せる、思ったままの感情をそのまま口に出してしまう天真爛漫さや、社会問題にも積極的に声をあげていく姿勢もファンを惹きつけている。
2016年には、その音楽性や社会への影響力が称えられて米TIME誌が選ぶ「最も影響力のあるティーン30人」に選出されたほか、ヨーロッパ最大級の音楽授賞式であるMTV ヨーロッパ・ミュージック・アワード2016では、ザ・チェインスモーカーズやビービー・レクサらを退けて最優秀新人賞を受賞したほか、その世界的な活躍のためにベスト・ワールド・ワイド・アクト賞も受賞した。
世界デビューアルバム『ソー・グッド』をリリース
活躍の場をワールドワイドに広げていったザラは2017年、満を持して世界デビューアルバム『ソー・グッド』をリリース。「Lush Life」や「 Never Forget You」のほか、チャーリー・プースがソングライティングに参加したタイトルトラック「So Good」などが収録された本作は、Spotifyから当時、「史上最も再生された女性アーティストのデビューアルバム」に認定されるなど、大ヒット。
母国スウェーデン含む 9 カ国の iTunes 総合チャートで 1 位を獲得したほか、ここ日本をはじめとした52 カ国の iTunes 総合チャートで TOP5入りを果たした。同年には、日本のサマーソニックにも出演し、多くのオーディエンスの心を掴んだ。
アイコンとしても世界を魅了
パフォーマンスや楽曲の素晴らしさはもちろんのこと、ザラはそのビジュアルでも世界のファンを魅了。2016年には、米コスメブランド「クリニーク(Clinique)」のキャンペーン「#PlayWithPop」に参加。キャンペーン動画にはヒット曲「Lush Life」のアコースティックバージョンを提供し、もちろんザラ本人も出演した。
加えて、2017年にはH&Mとコラボして限定カプセルコレクション「Zara Larsson >< H&M」を発表。
同年5月には、日本のH&M渋谷店を訪れて、初となる来日プロモーションイベントを開催。「So Good」を含む5曲のパフォーマンスも披露した。
世界中のアーティストに愛されている!
ザラ・ラーソンというアーティストを語る上で、世界各国の大勢のアーティストたちとコラボしているという事実は欠かせない。デビューから間もなくして、「 Never Forget You」でイギリス人アーティストであるMNKE(エメニケ)と、サッカーの欧州選手権であるUEFA EURO 2016 FRANCEのテーマ「This One's For You」でフランスを代表するDJであるデヴィッド・ゲッタとコラボしたザラ。
世界デビューアルバム『ソー・グッド』においてタイトルトラックでコラボしたチャーリー・プースのほか、「Don't Let Me Be Yours」にはなんとあのエド・シーランが作曲/バックコーラスで参加。
そして、『ソー・グッド』にボーナストラックとして収録されているクリーン・バンディットとのコラボ曲「Symphony」は、最もヒットしたザラの楽曲の1つ。ミュージックビデオは2021年3月の時点でYouTubeにおいて10億回再生の大台を突破している。
さらには、同じく北欧を代表するアーティストであるノルウェー出身のDJ/プロデューサー、カイゴの「Like It Is」などにも参加しているザラだけれど、彼女が魅了しているのは欧米のアーティストだけでなく、韓国出身のBTSが2019年にリリースした「A Brand New Day」でコラボしたほか、同じK-POPのガールズグループであるTWICEが2020年にリリースした「MORE & MORE」にもソングライターとして参加した。
『ポスター・ガール』の注目ソングをチェック!
ザラは3月5日に最新アルバム『ポスター・ガール』をリリース(日本国内盤は3月10日にリリース)。本作のアートワークに採用されているのは、ザラ・ラーソン自身のポスターが貼られた壁をバックに、ベッドルームでくつろぐザラの写真。
ボーナストラック2曲を含む全14曲入りの『ポスター・ガール』。日本国内盤にはさらに2曲が追加でボーナストラックとして収録される本作は、2014年にヨーロッパでリリースされたデビューアルバム『1』を除けば、世界的には2枚目のアルバムとなるのだけれど、現在23歳のザラがこれまでに収めてきた成功を考えれば、そもそも世界的にはまだ1枚しかアルバムをリリースしていなかったという事実に改めて驚くかもしれない。
ザラは『ポスター・ガール』について、米Paper Magazineに「総合的に音楽として意味をなしているようなプロジェクト」だと説明した上で、テーマとしては「女性になるということ」という意味も込められていると語っている。
アルバムでは主に恋愛をしている時に生まれる気持ちについて歌われているのだけれど、ザラはその理由について「ほとんどの曲では、誰かと別れたり、新しい誰かに出会ったりした時に生じる感情について歌っている。なぜかと言うと、私にとってはそれが人生で最も興味深いものだから」と英NMEとのインタビューで説明している。
ザラの恋愛事情をおさらい
ほとんど何でもファンと共有してくれるザラは、インターネットで好みの男性を見つけた時にもファンに報告。2015年には、モデルのブライアン・H・ウィッタカーをファンにおすすめしてもらったことを明かして、なんとそのまま彼と交際に発展した。
ブライアンとは2017年から交際をスタートさせ、およそ2年の交際の末に2019年に破局したことを報告。
現在は、ダンサーであるラミン・ホルメンと交際中のザラ。英The Mirrorは今年2月、2人が既に18ヶ月にわたって交際していると報じている。
「Love Me Land」
また恋に落ちるなんて思ってなかった
6年間スウェーデン王立バレエ学校に通ってバレエダンサーとして鍛錬したザラがしなやかな振り付けを披露するミュージックビデオと共に公開された「ラヴ・ミー・ランド」からアルバムは幕を開ける。「また恋をしてしまうなんて/愛を求めてしまうなんて」と、失恋を経験しても再び恋に落ちてしまったことを歌うこの曲で、ザラは「私はもう抑えられない」と自分ではコントロールができなくなってしまった気持ちを表現している。
「Talk About Love」
恋にはしたくないけれど
ラッパーのヤング・サグが参加した「トーク・アバウト・ラヴ」のミュージックビデオで、ザラはなんと恋人であるダンサーのラミン・ホルメンと共演。恋人同士らしく息の合った振り付けを披露しながら、「なんだってしてあげる/でも恋の話だけはお断り/だっていつだって恋は突然壊れてしまう/恋はいつだって大失敗で終わってしまう」と、相手に惹かれる気持ちを打ち明けつつも、いつか失恋して傷ついてしまうことへの不安を告白している。
ちなみに、ミュージックビデオは2人がキスをする寸前でフィナーレを迎えるのだけれど、同曲の振り付けビデオには、2人がキスをするシーンも収められている。
「WOW」
あなたがいればそれでいい
「口をぽかんと開けるほど驚かせてあげる(Make your jaw drop drop say oh my drop drop drop)」のパートで繰り返される「drop」のフレーズが印象的な「WOW」のミュージックビデオで、ザラは男性の妄想のなかに登場。男性のなかに強烈な印象を残していることを象徴するかのごとく、イメージのなかでもハッキリとした実体を持ったザラは力強いダンスを披露しながら、セクシーな眼差しで男性をいざなっている。
ちなみに、アルバムには収録されていないのだけれど、「WOW」はサブリナ・カーペンターが参加したリミックスバージョンもリリースされている。
「Poster Girl」
自分にこんな一面があったなんて
アルバムのタイトルトラック「ポスター・ガール」で歌われるのは、「どうしよう/私はこんな感情のシンボルじゃない/でも一緒にいると止められない」と、好きな人に出会ったことで、それまで他の人たちには見せていなかった自分の一面を知り、思わず困惑してしまう気持ち。「こんなの私じゃない/あなたのせいよ」と戸惑いを隠せないザラがキュートな1曲になっている。
「Ruin My Life」
もう一度私の世界に現れて
思い浮かべている相手に自分の魅力をすべて見せつけるかのように、カラフルな世界観で描かれるミュージックビデオが印象的な「ルーイン・マイ・ライフ」は、「ベイビー、私のところに戻ってきて/めちゃくちゃにして、私の毎日を」と、元恋人への忘れられない気持ちを歌った1曲。「あなたが恋しい、あなたが恋しい/お願い、お願い/どうか戻ってきて/私のところに戻ってきて」とザラは懸命に伝えている。
「Don't Worry Bout Me」
自分の心配だけしてなよ
こちらは日本盤ボーナストラックに収録されている1曲。ザラは「ドント・ウォーリー・バウト・ミー」で、別れた後も自分のことを気にかけてくる元恋人に、「私のことは気にしないで/自分の心配をして/あなた自身の問題だから自分で解決して/だって私とは何の関係もない」「もう遅い、私は前に進んでる/ひるんだりしない、欲しいのはあなたじゃない」とNoを突きつけ、ミュージックビデオでは1人でも大丈夫なことを示すように元恋人にダンスを見せつけている。
All The Time
私のこと思い浮かべてくれてる?
「どうして頭の中があなたでいっぱいなの/夜明けから真夜中までずっと」「あなたも私のことを考える?/二人で行った場所や、いつもしていたことを」と、忘れられない恋人のことをどうしても考えてしまう気持ちを歌った「オール・ザ・タイム」も、国内盤に収録される1曲。元恋人を思いながらも、決して後ろ向きになることなく前を向き続ける気持ちがアップテンポな音楽性にも表れているこの楽曲は、キラキラしたミュージックビデオもとても印象的。
生まれ育ったスウェーデンはもちろんのこと、そのパフォーマーとしての確かな才能と、1人の女性として自分の感情を赤裸々に綴る姿勢が共感を集め、世界中のアーティストやファンから愛されるアーティストとなったザラ・ラーソン。彼女らしいポップでキュートな楽曲が詰まった、およそ4年ぶりとなる待望の新作『ポスター・ガール』を聴けば、世界中のファンが寝室に彼女のポスターを飾るようになった理由がすぐに分かるはず。
<アルバム情報>
ザラ・ラーソン 『ポスター・ガール』
2021年3月10日(水) 国内盤リリース
海外盤3月5日(金)リリース
SICP-6011 / ¥2,200+税
海外盤限定ボーナス・トラック2曲+日本盤ボーナス・トラック2曲追加収録
ストリーミングやダウンロード、購入はコチラから。
<収録曲>
01. Love Me Land
02. Talk About Love
03. Need Someone
04. I’m Right Here
05. WOW
06. Poster Girl
07. I Need Love
08. Look What You’ve Done
09. Ruin My Life
10. Stick With You
11. FFF
12. What Happens Here
海外盤限定ボーナス・トラック
13. Famous
14. When I’m Not Around
国内盤限定ボーナス・トラック
15. Don't Worry Bout Me
16. All the Time
(フロントロウ編集部)