『バイオハザード』の有名キャラクターであるドーベルマンのアンデッド犬のために、苦労したスタッフがいた。(フロントロウ編集部)

ファンから愛される『バイオハザード』

 日本のカプコンによるサバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズを基にしたハリウッド映画版『バイオハザード』シリーズは、2002年に第1作目が始まり、14年をかけて2016年に集大成となる6作目で完結作の『バイオハザード: ザ・ファイナル』が公開された。

 1作目は劇場公開時にPG-12の年齢制限があったにもかかわらず、その後は地上波でもたびたび放送されるほどの人気を誇っている。とはいえ、レーザートラップのシーンは映画史に残る名シーンである一方で、年齢制限がPG-12で良いのか?と思ってしまうファンも少なくなかったけれど。

画像1: ⒸCONSTANTIN FILM / KONOW, ROLF

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 そして、このほかの『バイオハザード』の見どころといえば、ゾンビ犬。

もちろん裏では普通の可愛い犬であるゾンビ犬

 ドーベルマンのアンデッドであるケロべロスが、ミラ・ジョヴォヴィッチ演じるアリスと戦うシーンはあまりにも有名。しかしその撮影のために、準備の段階でかなりの手こずったチームもいたよう。それは、特殊メイク班。

 作品のメイキング映像では、ポール・W・S・アンダーソン監督も犬と一緒に働くことは大変だとし、とくにメイクを施すことは難しいとしている。そして、特殊メイクのスーパーバイザ―であるポーリーン・ファウラーは、こんな事情を明かした。

 「(犬と働くのは)俳優と働くようなものではないね。なぜなら、俳優はメイクを舐めて落としたりしないし、俳優は身震いもしないからね!」

画像2: ⒸCONSTANTIN FILM / KONOW, ROLF

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 犬からすれば、体中にメイクをされれば、思わず身震いしたくなるのも、舐めてしまいたくなるのも当然だけれど、犬がメイクを落としてしまえば、ふたたびメイクをしてから撮影するという悪循環になってしまうため、犬には我慢してもらうしかなかった。

 また、犬は本作で別の新たな挑戦もしたそう。窓を突き破るシーンでは、映画の撮影でよく使われる砂糖でできた窓が使用され、その厚さはなんと2インチ(約5センチ)。ドッグトレーナーは、それまで1インチの厚さのもので犬をトレーニングしてきたけれど、プロデューサーの要望により2インチに変更。もし上手くいかなかったら、プロデューサーの意見はその後聞かないと宣言されていたそう。

 『バイオハザード』の一連の名シーンは、犬の様々な努力の末に完成していた。ちなみに、アリスが犬に一撃をお見舞いするシーンには、もちろん犬の人形が使用され、本物の犬は撮影に参加していない。(フロントロウ編集部)

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