シワ・たるみに期待大の「ペプチド」とは?
イェール大学医学大学院の臨床准教授で皮膚科専門医のモナ・ゴハラ博士によると、いま美容業界で注目される「ペプチド」とは、いくつものアミノ酸が結合したもの。たんぱく質を分解して、ひとつずつの単位になったものがアミノ酸なので、ペプチドは、たんぱく質とアミノ酸の中間のようなものだと考えるとわかりやすい。
そんなペプチドには、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を促し、美肌に欠かせないコラーゲンやエラスチンの生成をサポートする働きが期待される。そのため、近年では“塗るボトックス”と言われるほど、エイジングケア効果の高い美肌成分として人気を集めているという。
ゴハラ医師は「ワインを作るためにブドウが必要なように、コラーゲンの生成にはペプチドが必要。(ペプチドを取り入れることで、)コラーゲンを活性化し、より多くのコラーゲンを作ることができるようになる」と米Well + Goodで説明。加齢によって衰えるコラーゲンを局所的に刺激することで、ふっくらとハリのある肌に導いてくれるという。
ペプチド配合のスキンケアコスメの選び方
専門家たちによると、ペプチドの効果を最大限に引き出すためには、ペプチドの特性を正しく理解し、賢く取り入れることが何より大切だという。
ドバイ出身の皮膚科専門医で、スキンケアブランドShiffa Skincareの創業者であるラミーズ・ハムダン博士は「朝、日焼け止めを塗る前の顔に(ペプチドを)塗ることは、基本的にはおすすめしない」と米Brit&Coでコメント。肌が日中に受けたダメージを修復する“夜のスキンケア”に取り入れたほうが効果的なのだとか。
また、どんなタイプのスキンケア製品を選ぶのかも非常に重要。ハムダン博士は「クレンジングや洗顔料に含まれているペプチドは、水と一緒に洗い流される可能性があるし、濃厚な保湿クリームに含まれていても、(ペプチドの分子が大きすぎて)肌に十分に吸収されない恐れがある。それでは、せっかくのペプチドが無駄になってしまう」と説明。
そのため、ペプチドが高濃度に配合され、さらっとした軽いテクスチャーの「美容液」として入れるのが、おそらく1番効果的だとハムダン博士は勧めている。
プロがオススメする「ペプチド配合美容液」
数あるペプチド配合スキンケアコスメのなかでも、とくにプロがオススメするお気に入りのアイテムを2つご紹介。まだ持っていないという人は今すぐチェック。
1つめのアイテムは、カナダ生まれの大人気プチプラコスメブランド「ジオーディナリー(The Ordinary)」の“ビュッフェ” マルチテクノロジー ペプチド セラム。マトリキシル3000、シンレイク、レリスターゼなどの複数のペプチド複合体を配合しており、普段のスキンケアルーティンを崩さずに取り入れやすいという。
2つめのアイテムは、アメリカ発のスキンケアブランド「ポーラチョイス(PAULA'S CHOICE)」のペプチド ブースター。8種類の異なるペプチド複合体を配合し、ハリと弾力のあるみずみずしい美肌に。ほかのスキンケア製品と混ぜて使用するのも効果的とのこと。
エイジングケア効果の高い美肌成分として注目を集める「ペプチド」。年齢による肌の変化を感じている人は、ペプチド配合コスメでエイジングケアをスタートさせるのも良いかも。(フロントロウ編集部)