ハイヒールが大嫌いなエマ・トンプソン
魔法が使えるわけではないものの、ディズニーヴィランの間で存在感を放つ『101匹わんちゃん』のクルエラ。そんな彼女は、なぜクルエラになったのだろうか…。
若き日のクルエラである少女エステラを演じるディズニー実写版『クルエラ』が、5月28日より公開される。パンクブーム真っ盛りの70年代ロンドンを舞台に、ファッションデザイナーになることを夢見るエステラ。夢のために日々切磋琢磨しているけれど、カリスマデザイナーのバロネスに出会い、運命が大きく変わっていく…。
本作で主演を務めるエマ・ストーンが、様々なファッションに身を包み、エステラを演じたことでも話題の『クルエラ』だけれど、その共演者も豪華。バロネスは、大御所のエマ・トンプソンが演じた。
これまでに舞台や映画で様々な役柄を演じてきたエマに、エステラに影響を与えるバロネスというキャラクターはぴったり。しかしエマによると、そんな彼女ですら撮影で苦労したことがあったそう。英Total Filmのインタビューでこう語っている。
「バロネスが履いてるヒールを生き残ることが最大のチャレンジだった。私はヒールが大嫌いだから。ハイヒールを履いて、シャンパンを持ち、もう一方で3匹のダルメシアンを持ち、裾がとても広がったドレスで、とても滑りやすい階段の上に立っているシーンがあった…。(監督の)グレイグに、『これは上手くいかない。階段から転げ落ちることになる』と言った。階段の下につくまでは転ばなかったけれど…、でも転んでしまった」
ハイヒールは誰であっても苦労するもの。履きたくないというエマに共感してしまう人は多いはず。しかもそれで、滑りやすい階段を降りなくてはならないとなれば、もはや健康面の不安まで感じる状況。転んだ場所が、階段を降りきったところだったのは不幸中の幸いと言える。
様々な衣装が登場する『クルエラ』
とはいえ、本作の魅力がその衣装にあることは事実。エステラのファッションだけでなくバロネスの衣装も豪華絢爛なものとなっているけれど、エマは自分の衣装を持って帰ることはしなかったそう。
「とても美しい衣装がいくつもあって、脱ぎたくないほどだった。でも最後には脱がなければいけなかった。服の下にコルセットを着ていたからね。コルセットはありえないほど着心地が悪いから。だから、それら(衣装)の半分を持って帰るということからは、私を救ってくれたわね」
1996年と2000年に公開された実写映画『101』と『102』でクルエラを演じたグレン・クローズは、その衣装が素晴らしいものになることを見越して、契約書に、撮影後の衣装はグレンのものとなるという内容を加えていたという逸話がある。グレンはその衣装をインディアナ大学に保管しているけれど、エマはとくにそういったアクションは起こさなかったよう。
ファッションにも注目の映画『クルエラ』は、5月28日より劇場とディズニープラスのプレミア アクセスで同時公開。(フロントロウ編集部)