イギリス王室のウィリアム王子とヘンリー王子が、亡くなったフィリップ王配への思いをしたためた声明文をそれぞれ発表。(フロントロウ編集部)

ウィリアム王子&ヘンリー王子が祖父の死を悼む

 イギリス王室のウィリアム王子ヘンリー王子が、現地時間4月9日、王室によって逝去したことが明らかにされたフィリップ王配(享年99歳)への思いを綴った声明文をそれぞれSNSなどを通じて発表した。

 以下、ウィリアム王子とヘンリー王子のコメントを全訳したもの。

ウィリアム王子

ウィリアム王子の息子であるジョージ王子とフィリップ王配。写真を撮影したのはキャサリン妃。

 「祖父の約100年の人生は、国とイギリス連邦、妻と女王、そして私たち家族への奉仕によって定義されました。
 
 祖父が手本となって私を導いてくれたこともそうですが、大人になってからも、楽しい時も辛い時も、祖父の存在を忘れずにいられたことを幸運に思っています。私は、妻が長い時間をかけて祖父を知ることができたこと、そして祖父が妻に与えてくれた優しさにつねに感謝しています。私の子供たちにとっても、曾祖父が馬車で迎えに来てくれたことや、周りの人がつられてしまうほどの冒険心や茶目っ気を目の当たりにしたことは、一生忘れることのできない特別な思い出です。
 
 私の祖父は、並外れた人物であり、並外れた世代の一員でした。キャサリンと私は、祖父が望んだであろうことを継続し、これからの数年間、女王をサポートしていきます。祖父がいなくなるのは寂しいですが、祖父が私たちにこれまでどおり仕事を続けてほしいと思っていることはわかっています」


ヘンリー王子

 「私の祖父は、奉仕の精神にあふれ、名誉を重んじる、ユーモアのある人でした。祖父は真の意味での自分自身であり、非常に鋭いウィットを持ち、その魅力のおかげでどんな場所でも注目を集めることができました。祖父が次に何を言うのか誰にもわかりませんでしたから。
 
 祖父は君主に最も長く仕えた配偶者、勲章を受けた軍人、王配、そして公爵として永遠に記憶されます。しかし、私にとってはこの苦しい1年のあいだに愛する人や祖父母を亡くした多くの皆さんと同様に、(フィリップ王配は)バーベキューの達人、伝説的な話術の持ち主、そして最後まで小粋な“おじいちゃん”でした。
 
 彼は比類なき献身をもって女王陛下を支え、結婚してから73年もの間、女王陛下のそばにいました。私はもっとこの話を続けたいのですが、きっと今、祖父はビールを片手に私たち全員に『ああ、早くやってくれ!』と言っているでしょうね。
 
 おじいちゃん、あなたのサービス、おばあちゃんへの献身、そしていつもあなたらしくいてくれたことに感謝しています。あなたがいなくなるのはとても寂しいですが、国や世界はあなたのことを一生忘れないでしょう。メーガン、アーチー、私、そしてこれから生まれてくるあなたのもうひとりのひ孫にとって、あなたはいつまでもかけがえのない存在であり続けます」


 ちなみに、フィリップ王配の葬儀は現地時間4月17日(土)にウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で執り行われる予定で、その模様はイギリス時間の午後3時から生中継される。コロナ禍ということもあり、国葬とはせず規模を縮小して行なうそうで、一般市民が参加することもできないという。

画像: 左からヘンリー王子、フィリップ王配、ウィリアム王子。

左からヘンリー王子、フィリップ王配、ウィリアム王子。

 また、フィリップ王配とエリザベス女王の息子であるエドワード王子の妻で、フィリップ王配にとって義理の娘にあたるソフィー伯爵夫人は、英ITV Newsの取材に対し、王配の最期の瞬間について「(王配にとって)ふさわしい、とても穏やかな最期でした。まるで誰かに手を引かれて逝ったようでした。それは、それは静かに。誰もが望むような最期だったと思います」と答えている。(フロントロウ編集部)

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