『ビッグ・リトル・ライズ』のローラ・ダーンが、女性たちが直面しているお金の問題について語った。(フロントロウ編集部)

ローラ・ダーン、お金について話す重要性

 リース・ウィザースプーン、ニコール・キッドマン、メリル・ストリープなど、超大物映画俳優たちがドラマで共演を果たした『ビッグ・リトル・ライズ』は、様々な女性像を描いて大ヒットした。

 そんな本作からは、インターネット上で拡散された画像ミームとなった名場面も多く誕生。そのなかでも、ローラ・ダーンが演じたレナ―タが、彼女が苦労して稼いだお金も使い込んで金融犯罪で逮捕された夫と刑務所で面会し、ガラス越しに大激怒して言い放った言葉は、多くの視聴者が支持することとなった。

 「私はお金持ちじゃ無いなんて無理!」

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 このセリフが女性たちの共感を得たことについて、ローラは喜びを感じているという。「お金について話すことは、セックスについて話すより恥ずかしいことだとされてる」と指摘する彼女は、米Vanity Fairのインタビューで、こう話した。

 「すべての女性がああいったことを主張するのを望んでる。あのセリフがああいう風に共感を得たり、自分が言ったセリフが共感を得るということは考えもしていなかったから、とても感激してる。あのシーンは様々な問題が重なっているものだし、金銭の話だけではない。けれど、女性たちがお金について話しているのは、なんて素晴らしいことなんでしょう」

女性にはお金が支払われていない

 お金だけで解決するのではなく、様々な人の間で賃金や地位の格差が存在する社会構造そのものを改善しようとしていくことも重要だけれど、現在の社会において、女性が家事育児や介護といった無償労働の大部分を担っていること、女性が多い職業での低賃金、同じ仕事でも男性より女性のほうが賃金が低いことなどは深刻な問題となっている。

 そしてその状況を変えていくために、女性がお金について話すことは重要。俳優のジェニファー・ローレンスは、2014年に発生したソニーのハッキング事件によって、メインキャラクターを演じた自分の賃金が、他のメインキャラクターを演じた男性に比べて大幅に少ないことを知ることに。

 それまではギャラ交渉の際に、「めんどくさい」「図太い」と見られたくないと感じていたそうだけれど、この事件をきっかけに、自分の中で意識が変わったことを明かしている。

 「その考えで良いと思ってた。あの給与記録をインターネットで見て、自分が過去に一緒に働いたすべての男性が、『めんどくさい』とか『図太い』とかを全然気にしてないことに気づくまでは」

画像1: 女性にはお金が支払われていない

 また、交渉をしても格差が改善されないこともある。E!エンターテイメントの番組で約12年もの間ニュースキャスターを務めたキャット・サドラーは、2017年に同期の男性ニュースキャスターは2倍の賃金を与えられていることを理由に、同局の全番組への出演を辞退。彼女は、辞退するまでに何度も報酬の改善を交渉してきたが、拒否されていたという。

 アカデミー賞に4度のノミネートを誇るミシェル・ウィリアムズですら、主演作品の追加撮影で約10万円弱のギャラであったのに対し、助演で、アカデミー賞ノミネートは1度のマーク・ウォールバーグには追加撮影で約1億6,500万円が支払われるという経験をしている。

 事前に交わされた契約内容が理由だとされたけれど、ミシェルはこの経験について、「これは、普段から私が耐えている物語です。そしてなにが起こったと思いますか?誰も気にしないんですよ。この件から、女性の平等の権利は奪えるものだと学びました。女性は、少ない賃金で男性と同じぐらい一生懸命働き、家庭ではさらなる責任を背負っているのです」とコメントした。

画像2: 女性にはお金が支払われていない

 しかし彼女たちが、この経験に声をあげ、女性たちがお金について話し、団結してきたことで、状況は変化してきた。どのような変化を望むのかには色々な意見があるけれど、何事においても話すことは重要だと言える。(フロントロウ編集部)

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