過去に一度、ディズニーランドからひっそりと姿を消したキャラクター。その原因はゲストによるセクハラだった。(フロントロウ編集部)

ディズニーランドからあのキャラクターが消えた理由

 ゲストによるセクハラが原因で、ディズニーランドからひっそりと姿を消したキャラクターがいるのをご存じだろうか? 過去に、ディズニーランドでプリンセス役のキャストが性犯罪歴のある客から卑猥な行為を受けて泣き出してしまうという事件や、ミッキーマウスやミニーマウス、ドナルドダックといったマスコットの“中の人”として働くキャストたちに対するセクハラ行為が連続で発生したことがあったが、キャラクターに扮したキャストがこういった被害に遭うのは残念ながらめずらしいことではない。

 アメリカのディズニーランドでは、セクハラが理由で特定のキャラクターとのミート&グリートなどが廃止された例もある。

 そのキャラクターとは、2016年に俳優のアレクサンダー・スカルスガルド主演で実写映画化(※ディズニー製作ではない)されて話題になった、『ターザン』の主人公ターザン。下の写真を見てのとおり、ターザンの衣装はとにかく露出度が高く、女性客からお尻を触られるといった被害が後を絶たなかったことから、一度、園から姿を消した。

画像: twitter.com
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 現在は復帰しているようだが、ディズニーランド初のジャック・スパロウ役に抜擢された男性は米Los Angeles Magazineのインタビューで、「(ジャック・スパロウ役に選ばれた際)ディズニーから、性的に興奮した女性がたくさん寄ってくると警告された。(中略)ターザンもそれが理由でいなくなったって。ディズニーがターザン役に採用したのは、腹筋をエアブラシで描いたような筋肉質のイケメンたちで、彼らはお尻のはだけた服を着て、ツリーハウスの中を動き回っていた。女性客にお尻を過剰に触られるのは日常茶飯事だったらしい」と証言している。

 また、この男性によると、『ノートルダムの鐘』のエスメラルダも同様の理由で出番がなくなってしまったという。そのため、男性はジャック・スパロウを演じるほかのキャストに、「女の子たちにベタベタされても上に報告するなよ。そんなことをしたら、(ジャック・スパロウも)園からいなくなってしまう」と念を押していたことも明かしている。

キャラクターになりきったまま“撃退”するキャストも

 ちなみに、ターザンと同じく、ティンカーベルもほかのキャラクターと比べて衣装の露出度が高いことから、性的な目で見られることが多く、かつてディズニーランドでティンカーベル役として働いていた女性がアメリカ版2ちゃんねる「Reddit」で明かした話では、不適切に体を触られたり、ドレスの中がどうなっているのか聞かれたりすることが、数え切れないほどあったという。

 しかし、ディズニーランドでキャラクターに扮するキャストには、「いかなる時もそのキャラクターを演じることを全うしなければならない」という鉄の掟があるため、不用意に声を上げるようなことはできない。

画像: ※イメージ写真です。

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 そこで、この元ティンカーベル役の女性が思いついたのが、ティンカーベルの設定を壊すことなく、周囲の人たちに何が起きたのか大声で知らせるという方法。

 彼女いわく、ドレスの中はどうなってるの?」と聞かれたら、「あなたは私のドレスの中がどうなってるのか知りたいのね?もちろん中にあるのはピクシーダスト(魔法の粉)よ!」と答えたり、不適切に触られた場合は、「みんな、彼は海賊よ!彼は私がドレスの中に隠し持ってるピクシーダストに触れようとした!」と返したりして、遠回しに自分の身に何が起きたのか伝えることで、セクハラ客を撃退していたそう。(フロントロウ編集部)

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