新型コロナウイルスのパンデミック禍で開催される2021年のアカデミー賞。対面型にこだわって行なわれる授賞式では、参加者たちのマスク着用が一部免除されるという。その条件とは? (フロントロウ編集部)

アカデミー賞授賞式、マスク着用を一部免除

 いよいよ日本時間の4月26日に授賞式が行なわれる映画界最高峰のアワード、アカデミー賞

 93回目となる2021年のセレモニーは、パンデミックの影響により例年よりも2カ月以上後ろ倒しで行なわれ、これまで会場となってきたハリウッドのドルビー・センターではなく、ロサンゼルス市内にあるユニオン駅をメイン会場として、観客数も170人程度に縮小して開催される。

 コロナ禍で行なわれてきた数々のエンタメ系アワードでは、規模の縮小はもちろん、司会者や候補者、プレゼンターたちがウェブ会議アプリのZoomなどを使用してリモート出演するという方法を導入。しかし、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーのプロデューサーたちは、何としてでも対面式のイベントにしたいという強いこだわりを持っており、感染拡大防止対策を徹底したうえで、参加者たちに、原則としてユニオン駅の特設会場に直接足を運ぶようにと依頼

画像: アカデミー賞授賞式、マスク着用を一部免除

 リモート出演はNGで、どうしても現地入りすることができないヨーロッパ滞在中の候補者たちには、ロンドンとパリに設置される中継地点に出向いてほしいとお達しを出している。

 主催側が「どうしても対面型の式に」「リモート参加NG」というポリシーを貫こうとしていることには業界内外からブーイングも噴出しているものの、アカデミーはロサンゼルス郡と協議を重ね、感染症の専門家たちの指導を受けたうえで、会場内に感染検査施設を設けてスタッフを配備するなど、徹底して授賞式に臨むことを約束している。

 授賞式の開催まで1週間を切るなか、米現地時間4月19日の朝に行なわれた候補者たちとのZoom会議で、アカデミーの代表から“授賞式の最中はずっとマスクを着用していなくてもOK”という新ルールが告げられた。


なぜマスク着用が免除に? 条件とは?

 会議の内容を伝えた米Varietyによると、参加者たちは「カメラに映っている最中はマスクを着用する必要はない」そう。

 その理由は、授賞式の番組を1つのテレビや映画の作品としてとらえるため、撮影現場で適用されているのと同じガイドラインに従うこととなるから。

画像: なぜマスク着用が免除に? 条件とは?

 アメリカ国内で撮影されているドラマや映画の現場では、キャストたちは、スタンバイ中やリハーサル中はマスクやフェイスシールドを着用してガードしているけれど、本番でカメラが回っている最中はそれらを外している。

 同様に、アカデミー賞の参加者たちも“出演者”とみなされるため、カメラが授賞式を撮影している間はマスクの着用が免除されるそう。

 しかし、カメラがストップしているときはマスクを着用しなくてはならないので、CM休憩中などはマスクを着けることになる。

 ちなみに、ノミニーたちは、例年の授賞式のように、最初から最後まで会場で着席していなくてはいけないというわけではなく、カテゴリーごとにローテーションされる。そのため、自分の“出番”の時だけ、マスクを外すことになるよう。


レッドカーペットは短縮

 参加者たちは、授賞式の前日までに少なくとも3回はウイルスに感染していないかという判定検査を受けることが義務づけられるほか、当日は体温チェックを経て会場入りする。

画像: メイン会場となるロサンゼルスのユニオン駅。

メイン会場となるロサンゼルスのユニオン駅。

 レッドカーペットでの記念撮影は短縮され、会場にはフォトグラファーは許可された3人しか入れない。報道関係者の数もかなり制限されており、インタビューは7フィート(約2.1メートル)以上のソーシャルディスタンスを確保したうえで実施される。(フロントロウ編集部)

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