KFCのドライブスルーに歩いて行った親子、その理由は?
イギリスのケンタッキーフライドチキンで起きた、ある出来事が話題となっている。
マンチェスターに住むローレンは先日、家族で家具屋を訪れていたという。しかしそのうちに、彼女の子供のマディソンがぐずり出してしまった。そこでローレンは、自分の母親たちを店内に残し、向かいにあったKFCへ行くことに。
しかしお店の前にたどり着いた時、店舗はメンテナンス中で開いておらず、ドライブスルーだけが営業中だということに気がついたそう。
車の運転はローレンの母親であったため、車を取りに行ってからKFCへ行くということはできない。また、ローレンの子供であるマディソンは自閉症で、さっきまで彼女がぐずっていたお店の店内へふたたび戻ることは避けたかったという。
そこでローレンは、KFCに電話。事情を説明している時にもマディソンはかなりぐずっていたようで、その声に気がついたKFCの従業員は、歩きでドライブスルーに来るよう言ってくれたそう。
対応してくれたエマという名前の従業員はとても冷静で、さらに、ぐずるマディソンの相手もしてくれたことで、ローレンも一安心。しかしここで、事件発生。
ローレンは、自分が銀行のカードを持ってくるのを忘れたことに気がついた。
ここまで来てチキンが買えないとなると、マディソンがさらにぐずることは確実。一瞬で目の前が真っ暗になったローレンだけれど、そのことに気がついたエマが間髪あけずに言った言葉は…、「心配しないで。私があなたたちのために買うよ」。
見ず知らずの親子のために、食事を提供してくれたエマの行動に、ローレンが感じた感謝は計り知れない。この出来事をFacebookに綴ったローレンは、「今日の午後は、最悪になっていた可能性もあった」と振り返る。
そしてやはり、自閉症であるマディソンを育てるローレンだからこそ、より一層その感謝は深いよう。「その子のルーティーンとまったく違うことをするのが、どれだけチャレンジなことか、特別支援が必要な子を持つ人なら分かるはず」と、その苦労を明かしたローレンの投稿は、多くの人の心を打ち、広く拡散されることになった。
ローレンは、その投稿がエマまで届いてほしいと話していたけれど、実際にエマまで届いた可能性は高い。KFCがエマを評価してくれるようにと言うコメントも多く届いていた。(フロントロウ編集部)