『ウィズアウト・リモース』のマイケル・B・ジョーダンにフロントロウがインタビュー。黒人差別に対する姿勢が、素晴らしい。(フロントロウ編集部)

マイケル・B・ジョーダン、そのルーツ

 Amazonプライム・ビデオで配信開始となった映画『ウィズアウト・リモース』のマイケル・B・ジョーダンが、フロントロウのインタビューに登場!

 『ウィズアウト・リモース』の主人公は、マイケルが演じるエリート海軍特殊部隊員ジョン・ケリー。彼の妊娠中の妻が殺される事件が発生し、復讐を決意したジョンだったけれど、犯人を追うなかで、ある国際的な陰謀に巻き込まれていることに気がつく…。

 自身の制作会社Outlier Societyを持つマイケルは、本作の制作から携わり、作品を完成させた。とくに彼の制作会社は、俳優や女優が映画への出演契約をする際に、その作品の共演キャストや制作スタッフの中に女性や有色人種を少なくとも半数は含めることを求める条項「インクルージョン・ライダー」を取り入れており、構造的差別の解消のために動いている。

 そしてブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter/BLM)のプロテストに参加した際には、業界の他の企業にも、黒人差別を解消するために動く姿勢を見せるよう呼びかけていたマイケル。BLMを経て、業界に変化はあったかと聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

 「いつでも問題はあると感じてる。だから俺は、自分のやるべきことをやってるだけ。そして力と地位を使う。自分の持っている地位を。そうすれば何かしらの変化に繋がり、正しい方向へ歩いていける。俺の制作会社が義務化しているインクルージョン・ライダーをワーナー・ブラザースは関連会社も含めて取り入れた。それも一歩だろう。それは確実なものだ。責任への歩みだと思う。自分たちがやらなくてはならないことは、まだまだある。だから、さっきも言ったけど、俺は自分のやるべきことをやるだけだ」

 自分がやるべきことをやるだけ。シンプルな答えだけれど、それをするために彼が努力してきたことが感じられる。そして、2014年に公開された、警官による丸腰の黒人殺害事件を題材としたマイケル主演の『フルートベール駅で』を例に出して、自分のルーツと目標を語ってくれた。

 「すべての物事には目的がある。すべてには理由がある。俺はプランを立てることが好きだから、自分の制作会社を持てるところまで行けるように、キャリアの初めに戦略を立てた。そして今はそれを持っているから、この5年間は、会社を成長させるために動いた。ブランドを築くためにね。物事を率いる人になりたいんだ。話されるべき物語を話すような。それが俺のルーツだから。『フルートベール駅で』だよ」

画像: マイケル・B・ジョーダン、そのルーツ

マイケル・B・ジョーダン、アクション映画を制作した理由は?

 とはいえ、アクションも好きだというマイケル。原作では白人である主人公を黒人にして『ウィズアウト・リモース』を制作した理由について、茶目っ気たっぷりに明かしてくれた。

 「それが俺の始まりの場所。だからこれからも、いつでも、自分にとって意味のある物語を話していく。でもアクションも好きなんだよ。ボクシングも好きだし、スーパーヒーロー映画とかさ。コミックも好きだし、SFなんか大好きだし、スリラーも。だから、オタクな自分もいて、こういうアドレナリンも最高。こういう物語も話せないかもしれないし。だからバランスなんだよ。すべてを一気にスタートはさせられないだろ」

 映画『ウィズアウト・リモース』は、Amazonプライム・ビデオで配信中。(フロントロウ編集部)

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