つい最近、リニューアルしたディズニーランドのアトラクションに新たに追加された「キスシーン」が思わぬ議論を呼ぶことに。一部で否定的な声があがっている理由とは?(フロントロウ編集部)

“怖い”と評判だった『白雪姫』のアトラクションが生まれ変わる

 カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドに開園当初からある人気アトラクション「白雪姫の恐ろしい冒険(Snow White’s Scary Adventures)」がリニューアルされることを、以前、フロントロウでお伝えしたが、先日、約1年ぶりに再オープンしたディズニーランドでついに新装したアトラクションがファンにお披露目された。

 「白雪姫の恐ろしい冒険」は、ひん死状態の魔女が七人のこびととゲストの頭上に石を落とすというアンハッピーな結末から、巷で“ディズニー史上最も恐ろしいアトラクション”と言われていたことで知られる。そのため、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにあるマジック・キングダムでは、1994年に同アトラクションを「白雪姫は幸せに暮らしましたとさ♪」というハッピーエンドに変更。しかし、残念ながら2012年5月にアトラクションそのものが廃止されてしまった。

『白雪姫』のキスシーンを問題視する声、一体なぜ?

 今回の改装工事によって、アトラクションに導入しているシステムやテクノロジーが最新のものにアップデートされただけでなく、結末も白雪姫が森の動物たちと再会する様子を描いたものに変更。さらに、結末のシーンとは別に王子が白雪姫にキスをする名場面も追加された。

 ところが今、新たに加わったこのキスシーンに対して一部の人たちから批判が集まっている。理由は「同意のないキス」だから。たしかに、王子様がキスをした時に白雪姫の意識はなく、同意のしようがない状態であったことは間違いない。

 物語では白雪姫にとって王子様は運命の人であり、その後、2人はめでたく結ばれて末長く幸せに暮らすのだから“問題ない”という意見の人もいると思うが、まだ善悪の区別がつかない幼い子供が見たら、「寝ている女性に何をしてもいい」という誤った考え方が植え付けられるのではないかと懸念する人もいる。とくに、酔ってまともに同意できない女性がレイプされるといった性被害問題の多さが明るみになっている現代においては、こういったシーンは悪影響だと強く批判されている。

 ちなみに、“同意のないキス”をめぐる議論は今に始まったことではなく、過去には同じくディズニーでアニメ映画化された『眠れる森の美女』に対しても同様の批判が寄せられたことがある。(フロントロウ編集部)

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