ベネディクト・カンバーバッチが演じるドクター・ストレンジには、白人男性としてMCUのドラマ『ワンダヴィジョン』で出来なかったことがあったという。マーベルのケヴィン・ファイギ社長が明かした。(フロントロウ編集部)

※この記事にはドラマ『ワンダヴィジョン』のネタバレが含まれます。

ドクター・ストレンジの出演が注目されていた『ワンダヴィジョン』

 3月5日に放送されたエピソードでフィナーレを迎えたMUCのドラマ『ワンダヴィジョン』。『アベンジャーズ/エンドゲーム』を経たワンダとヴィジョンのその後を描いた同作は、マーベルスタジオによる初のオリジナルドラマだったことなどでも大きな注目を集めたけれど、ファンが大きな関心を寄せていたトピックの1つが、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジの出演はあるのかということ。

 エリザベス・オルセン演じるワンダ・マキシモフは、2022年3月25日に全米での公開を予定している『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』に出演することが発表されており、『ワンダヴィジョン』のなかでドクター・ストレンジの世界と交わることはあるのかと注目されていた。

ドクター・ストレンジが出演しなかった理由

 ドクター・ストレンジが同作に出演する可能性をめぐっては、「(ドクター・ストレンジの出演というイベントが)起きたか起きていないかについては、家ですら誰にも言っていない」とベネディクトがコメントするなど、シリーズがフィナーレを迎えるまで徹底して秘密にされてきたけれど、結果として、最後までベネディクト演じるドクター・ストレンジが登場することはなかった。

画像: ドクター・ストレンジが出演しなかった理由

 しかしながら、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が米Rolling Stoneに明かしたところによれば、多くのファンの推測通り、当初、ドクター・ストレンジが『ワンダヴィジョン』に出演するというプランは構想のなかにあったという。

 「『ドクター・ストレンジが出てきていたらクールだったのに』と言った方々もいたでしょう」とファイギ社長は米Rolling Stoneに認めた上で、次のように続けた。「しかし、それではワンダから(主役を)奪うことになっていたと思います。我々としては、それを望んでいなかったのです。我々は、番組の最後を、次の映画に向けた宣伝のようなものにはしたくありませんでした」。

 「白人男性が登場して、『私が力の使い方を教えてあげよう』というようなものです」とファイギ社長は、ベネディクトが演じるドクター・ストレンジを特権階級とされてきた“白人男性”になぞらえて語り、男性であるドクター・ストレンジが最後に登場することで、ワンダという女性のヒーローから主役の座を奪うことはしたくなかったことが、彼が登場しなかった理由だと明かした。

 マーベルでは、今後も女性のヒーローを主役に据えた作品の配信や公開が控えており、直近の作品としては、スカーレット・ヨハンソンが主役を務める『ブラックウィドウ』が2021年7月9日に映画館での公開とDisney+ (ディズニープラス)での配信が控えている。(フロントロウ編集部)

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