『タイタニック』でレオナルド・ディカプリオ演じるジャックが描いたローズの肖像画。あれを描いたのは、ある意外な人物だった。(フロントロウ編集部)

こだわりを持って制作された『タイタニック』

 SF映画の巨匠ジェームズ・キャメロン監督が手掛けた1997年公開のラブロマンス大作『タイタニック』は、歴代最多の14部門にノミネートされ、歴代最多の11部門で受賞するという快挙を成し遂げ、さらに当時の全世界興行収入1位を記録。

 そしてその後、『タイタニック』を抜いて全世界興行収入1位となったのが、これまたキャメロン監督が手掛けた2010年公開の『アバター』であり、監督の才能を感じざるをえない。

 そんな『タイタニック』では、エキストラたちにもバックストーリーが設定されていたり、物語のベースとなったタイタニック号沈没事件へのオマージュがいくつも隠されていたりと、細部まで作り込まれている。

 だからこそ、あの名シーンにも隠された逸話があった。

画像: ⓒPARAMOUNT/20TH CENTURY FOX

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ローズの肖像画を描いたのは…

 1度見ただけで記憶に残る本作の名シーンといえば、レオナルド・ディカプリオ演じるジャックが、ケイト・ウィンスレット演じるローズのヌードの肖像画を描くところ。

 じつはこのシーン、レオナルドとケイトが初めて一緒に撮影したシーンであり、2人にとってなかなかハードルの高い挑戦だったと言える。しかしじつは、ローズの肖像画を描いている“手”は、レオナルドのものではない! では、デッサン力のあるあの絵は誰が描いたものなのか…。

 絵の作家、それは、なんとキャメロン監督!

画像: 『タイタニック』の撮影現場でレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットに指示を出すジェームズ・キャメロン監督。

『タイタニック』の撮影現場でレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットに指示を出すジェームズ・キャメロン監督。

 なんと、映像制作の才能以外に、絵の才能まであった監督。ローズを演じたケイトが、米トーク番組『The Late Show』で明かしたところによると、彼女は水着を着てポーズを取り、それを監督が描いたという。

 『タイタニック』といえば、当時の史上最高製作費だった2億ドル(約220億円)をかけて制作されたため、別の画家を雇おうと思えば可能だったと思われる。また、キャメロン監督は撮影スケジュールを守らないといけないというプレッシャーを感じていたと言われているけれど、それでも自分でローズの絵を描いたということは、それが良い息抜きになったのかも?

 そんなローズの肖像画は、2011年にオークションに出品され、最後に確認された入札額は1万6,000ドル(約180万円)。最終落札額は公表されていないけれど、少なくとも約180万円の価値がついたということになる。

 ちなみに、ケイトはローズ役を熱望しており、監督にローズ(薔薇)の花と、「私は準備ができています」という手紙を贈ってアピール。大作を前に大きな意気込みを見せた当時19歳のケイトの態度に、監督は感心したという。(フロントロウ編集部)

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