ロンドン発ポップのアンチテーゼであるアシュニコが、オンラインライブを開催。そのライブの様子をレポート。(フロントロウ編集部)

アシュニコがオンラインライブを開催

 女性の解放を表現したインパクト大なビジュアルで、女性やLGBTQ+差別に対する怒りを音楽で発散するシンガー、アシュニコがオンラインライブ「DEMIDEVIL: The Livestream」を開催。

 アシュニコのオンラインライブは、「Tantrum」からスタート。ブルーのツインテールにピンクのメッシュを入れ、彼女が好きな『美少女戦士セーラームーン』のコスチューム並にミニの黒スカートを履いて、白ブラウスに黒ネクタイと、学生服っぽい衣装で登場したアシュニコは、頭にはデビルの角がついており、アイメイクはピンクとブルーのシャドウの上にクリスタルらしきキラキラが散りばめられている。

 続いて『DEMIDEVIL』収録の「Toxic」で紫のスポットライトに照らされていたステージ上が明るくなり、不思議の国のアリスの世界をダークにした感じの森のセットが露わになる。後ろに立つDJクリスタルのヘヴィーなビートに乗せて、アシュニコは滑らかでキレのあるライムを披露し、ステージ奥のスクリーンでは何匹ものクマのグミの映像が流れている。

画像1: アシュニコがオンラインライブを開催

 曲を終えたアシュニコは、「『DEMIDEVIL』ライブにようこそ!あなた達は私とDJクリスタルと、私のマッシュルーム・アシッドトリップ・ファンタジーの森にいるよ」と挨拶した。

 このぶっとんだ世界すべてが、アシュニコのアートで音楽。「2021年なんだから、自分が必要なことと望むことは、他人のために妥協しない!それが気に入らない人は、対処すりゃいいだけ!」と叫んで始まった「Deal With It」はラップの入っていない歌曲で、アシュニコはCDよりも良く通る声で歌いながらステージ上を動き回り、腰を振って踊り、凄い熱量でパフォーマンスを続けた。

 続く「Invitation」をパフォーマンスする前に、アシュニコは「この曲は昔から歌ってる良い曲で、性的合意の基本のきを皆に知らせる曲。2021年なのに、いまだに分かってない奴らがいるから。私の体も、あなたの体も、虐待とかハラスメントとか、どんな暴力も招待してない。私がどんな服を着てたって、(手を出していいという)それは招待じゃないんだよ!」と叫んだ。

画像2: アシュニコがオンラインライブを開催

 ファンはこの強さと強烈さに惹かれていて、彼女をスーパーヒーローのように敬愛している。アヴリル・ラヴィーンの「スケーター・ボーイ」を絶妙のセンスでカバーした「L8r Boi」を歌い終えたアシュニコは両手を目一杯広げ、「ありがとう!最高だった!」とステージから走り去って、控え室の中に消えた。

 それで終わりかと思いきやすぐにアンコールが始まり、いつの間にか森の中に出現したエイリアンの卵のような緑色の卵を破って、白いブラトップとパンツに膝下ソックス姿のアシュニコが這い出てきた。それから独特のユーモアのセンスが光る「Clitoris! The Musical」をコミカルに披露し、床に寝転がったまま誰かに両手を掴まれて引きずられながら画面から消えるラストまでしっかり笑わせてくれた。

 セットリストは以下の通り

Tantrum
Toxic
Deal With It
Invitation
Little Boy
Slumber Party
Manners
Good While It Lasted
Cry
Daisy
Working Bitch
Drunk With My Friends
Stupid
Halloweenie III: Seven Days
L8r Boi
Citoris! The Musical

(フロントロウ編集部)

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