『ダークナイト』3部作で悪役を演じたあの人は、バットマン役のオーディションを受けていたという。(フロントロウ編集部)

『ダークナイト』シリーズの悪役たち

 クリストファー・ノーラン監督によるシリーズであり、アメコミを原作とする映画の立ち位置を変えたと言われる『ダークナイト』3部作では、クリスチャン・ベールによるバットマンや、ヒース・レジャーのジョーカー、アン・ハサウェイによるキャットウーマン、マイケル・ケインによるアルフレッドなど、それまでの各キャラクターのイメージを壊さないけれど、高いレベルにまで昇華されたキャラクターたちが多く生まれた。

 そんな『ダークナイト』シリーズでは、ジョーカーだけでなく多数の悪役が登場したけれど、1作目の『バットマン ビギンズ』から出演したのが、スケアクロウ/ジョナサン・クレインを演じたキリアン・マーフィー。

 しかしじつは、キリアンはスケアクロウ役でオーディションを受けてはいなかった。彼が受けたのは、バットマン役! とはいえ、キリアンは本気でバットマン役を狙っていたわけではなく、経験のためにオーディションを受けたと、米Hollywood Reporterのインタビューで明かす。しかしその経験は、彼のキャリアのさらなる飛躍に繋がった。

画像: ⒸWARNER BROS. / JAMES, DAVID

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 「あの役の有力候補だったとは思わない。当時あの役に合っていたのは、私の予想では、クリスチャン・ベールだけだったし、彼は完璧にやり遂げた。だから私にとって、あればただの経験だった。しかしそれは違う形になった。スケアクロウというキャラクターになり、クリスとの仕事の付き合いに繋がった。だから当時をすごくすごく懐かしく思い返すけれど、自分がブルース・ウェインを演じるタイプだと思ったことは1度もない」

 2002年の映画『28日後...』で主演を務めたキリアンは、派手ではないけれど人の記憶に残る雰囲気を持ち合わせている。そして『バットマン ビギンズ』でノーラン監督と知り合った彼は、その後、ノーラン監督による『インセプション』や『ダンケルク』でも存在感を発揮。

 また、2013年からはイギリスの大ヒットドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』で主演を務めており、一流俳優として活躍している。

画像: ⒸBRITISH BROADCASTING CORPORATION (bbc)

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 ちなみに、『バットマン ビギンズ』のキャスティングにおいて、ノーラン監督はヒース・レジャーにバットマン役でオファーを出していた。しかしヒーロー映画に興味のなかったヒースはオファーを蹴ることになるが、そのおかげで、歴代ジョーカーのなかでも1位を争うほどファンから熱烈に支持されるヒースのジョーカーが誕生した。

(フロントロウ編集部)

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