詰め替え不可能とされてきた「マスカラ」
近年、世界的に「SDGs(持続可能な開発目標)」への対応や具体的な取り組みのなかでも、とくに大きな問題として各国で取り上げられている海洋プラスチックによるごみ問題。
化粧品作りにおいても、リサイクルしやすいアルミ製のパッケージを採用したり、詰め替えができるリフィルを用意したりなど、世界中の企業でプラスチック削減に向けた積極的な取り組みが行なわれている。
しかし、そんな化粧品のなかでも、唯一詰め替えが“不可能”とされていたのが「マスカラ」。デリケートな目のまわりに使うアイテムのため、他の化粧品に比べて厳しい品質管理が設けられており、シャンプーのように液体を詰め替えることは難しいとされてきた。
そんななか、アメリカ発のクリーンビューティブランド「イジー(Izzy)」から、世界初の“詰め替え”ができる次世代マスカラ「ゼロ ウェイスト マスカラ」が誕生!
耐久性に優れたステンレス製のマスカラ容器を採用し、マスカラ液を詰め替えるだけで何度でも繰り返し使えるように設計。まさに常識をくつがえす画期的なアイテムとして、海外で大きな注目を集めている。
そのまま送り返すだけ!工場でマスカラ液を再充填
では、実際にどのようにマスカラ液を詰め替えるのか。イジーによると、ゼロ ウェイスト マスカラには何種類かの購入方法があり、一般的な「1回購入(35ドル)」と、3ヶ月に1回マスカラを再充填できる「定期購入(35ドル+19ドル)」、1年間、3ヶ月に1回再充填できる「年間購入(85ドル)」が存在するという。
このとき、定期購入もしくは年間購入を選択すると、使い切ったマスカラをイジーに送り返すだけで、3ヶ月に1回の頻度でマスカラ容器のクリーニングと滅菌、マスカラ液の再充填、そして商品の再発送を行なってくれるという。また、1度購入すれば手数料や配送料などの追加料金がかからないのも嬉しいポイント。イジーの創業者であるシャノン・ゴールドバーグ氏によると、これだけでマスカラ容器から出るプラスチックごみを大幅に削減できるという。
ちなみに、3ヶ月に1回というスパンについて、ゴールドバーグ氏は「マスカラは空気に触れるたびに細菌が蓄積されるため、3ヶ月ごとに取り替えるのがベスト。定期的に入れ替えることで、マスカラの鮮度を保つことができる」と米Treehuggerで説明している。
もちろん、マスカラ自体にもこだわり抜いており、動物実験、動物由来成分を使用しない「ヴィーガン処方」であることに加え、まつげを健康的に保つ「ジャスミンワックス」や「ライスワックス」などの保湿成分も配合。また、マイクロファイバーを配合することで、エクステ級のロングまつげを演出。さらにカールキープ力にも優れており、メイク仕立ての美しさを長時間キープしてくれる。
サステナビリティにおいても日々進化し続けるコスメ。残念ながら、イジーの「ゼロ ウェイスト マスカラ」は日本では購入できないけれど、こういった肌にも環境にも優しいアイテムが増えることは非常に喜ばしい。(フロントロウ編集部)