多くのセレブが取り入れる「サウンド・バス」
日本でも瞑想やマインドフルネスという言葉が徐々に浸透するなか、ここ数年海外で人気を集めているのが、リラクゼーションやメディテーションの一種である「サウンド・バス」。
サウンド・バスとは、直訳で「音浴」を表すその言葉通り、まるで音のお風呂に浸るような体験ができるリラクゼーション方法で、ゴングや音叉(おんさ)、クリスタルボウル、シンギングボウルといった楽器の音や音波振動を浴びることで、リラックスできるというもの。
欧米では、サウンド・バスを体験できる多くのスタジオがあり、公園などのオープンなスペースでもワークショップが頻繁に行なわれているほか、最近ではオンラインでサウンド・バスを体験する人も増えているという。
そんなサウンド・バスは、多くのセレブも実践していて、人気シンガーのジャスティン・ビーバーやリアリティスターのキム・カーダシアン、俳優のエマ・ロバーツなどのセレブがお気に入りのリラクゼーション方法として紹介。また、ケンダル・ジェンナーは、サウンド・バスに使う楽器を購入する様子や自身でクリスタルボウルを奏でる様子をたびたびSNSにアップしている。
初心者でも効果を感じやすいリラックス法
サウンド・バスの魅力のひとつが、初心者でもリラックス効果を得られやすいこと。
サウンド・バスのワークショップやセッションでは、奏者が奏でる音を聞きながら、楽な姿勢で座ったり寝転んだりして過ごすだけでOKで、そのまま寝てしまっても問題なし。たったそれだけでリラックス効果が期待できるのだという。
NYでサウンド・バスのセッションを行なっているタマリン・ミラー氏は、「サウンド・バスはただ音に耳を傾けるだけでいいから、これまで瞑想といったほかのメディテーションがうまくできなかった人を含めて、誰でもリラックスできるのがいいところ」と米Very well mindで説明。
なぜリラックスできるかというと、サウンド・バスの音や音波には、リラックスをつかさどる副交感神経を活発にする働きがあるから。そのため音を聞くだけでリラックスしやすくなり、癒しを感じたり瞑想状態に入ったりしやすくなるのだとか。
メンタルにもよい影響がある
サウンド・バスはリラックスできるだけでなく、メンタルにもよい影響がある。
LAでサウンド・バスのスタジオを経営するセス・ミスターカ氏は、「サウンド・バスには、不安な感情を緩和させて幸福感を高める働きがある」と話し、緊張や興奮をつかさどる交感神経を鎮めて、メンタルの悩みにアプローチできると説明。
2016年にカリフォルニア大学のサンディエゴ校で行なわれた研究では、サウンド・バスを取り入れることで緊張や不安、ストレスなどの否定的な感情が大幅に減少するという調査結果も出ている。
まだまだ海外にくらべると少ないものの、日本でもサウンド・バスを体験できる機会は徐々に増えているので、気になる人はぜひチェックしてみて。(フロントロウ編集部)