アジア系の人々に対する人種差別疑惑が浮上していたアーティストのビリー・アイリッシュが、この件について初めてコメントを発表した。(フロントロウ編集部)

アジア人への蔑称を口ずさむ動画が出回ったビリー・アイリッシュ

 先日、TikTokに投稿された動画がきっかけで、ビリー・アイリッシュにアジア人への人種差別疑惑が浮上することに。投稿された動画は、10代前半の頃のビリーが、アーティストであるタイラー・ザ・クリエイターの2011年の楽曲「Fish」に合わせて、歌詞に含まれる、中国系の人々に対する蔑称を口ずさむというもの。

画像: アジア人への蔑称を口ずさむ動画が出回ったビリー・アイリッシュ

 また、ビリーが意味のない適当な言葉を話している映像も併せて投稿されたことから、アジア系の人々のアクセントをからかっているのではないかとする疑惑も浮上することとなり、人種差別だとする批判が殺到することとなった。

ビリー・アイリッシュが謝罪のコメントを発表

 これまでこの件について沈黙を貫いてきたビリーだったが、日本時間6月22日にインスタグラムストーリーに声明を発表して、この件について初めてコメントを発表。そのなかで、当時13歳か14歳だった自分は口ずさんだ言葉がアジア系コミュニティに対する蔑称だったことは知らなかったものの、自身の年齢や無知さは言い訳にならないとして、口ずさんだ事実を謝罪したほか、アジア系の人々のアクセントをバカにしたのではとされる疑惑については否定した。

画像: ©️Billie Eilish/Instagram

©️Billie Eilish/Instagram

 ビリーの投稿の全文訳は以下のとおり。

「私はみなさんを愛しています。そして皆さんの多くからこの件について言及するようお願いされてきました。自分の本来の姿ではないレッテルを貼られていることも合わさり、この一件に言及したいと思います。出回っている編集済みのビデオのなかで、13歳か14歳の頃の私が楽曲に登場する言葉を口ずさんでいますが、私は当時、それがアジア系コミュニティの方々に対する蔑称だと理解していませんでした。私は絶句していますし、恥ずかしく思うと同時に、1度でもそのような言葉を口ずさんでしまったことに吐き気を覚えます。それまで、私の周囲にいる家族であの言葉を使ったことがある人はいなかったため、あの言葉を聴いたのはあの曲が初めてでした。私の無知さや幼さを抜きにしても、傷つけてしまったという事実の言い訳にはなりません。そのことについて、申し訳なく思っています。編集済みの別のビデオには、意味のない言葉を喋っている私が映っていますが、あれは私が子供の頃からやっているもので、ペットや友人、家族に対し、ああいう話し方で話してきました。そういう話し方をしたに過ぎず、ただのおふざけであって、誰かや何かしらの言語、アクセント、文化をからかうという意図は一切ありません。私のことを知っている人であれば、私がずっとそういう喋り方をしてきたことを知っています。どのように解釈されたにせよ、私には自分の行動で誰かを傷つけるつもりなど全くなく、それを聞いた人が傷ついてしまうようなレッテルを貼られてしまったことに心を痛めています。私は信念を持っているだけでなく、これまでずっと、自分のプラットフォームをインクルージョンや平等のために使おうと懸命に取り組んできました。私たちは誰もが、会話をし続けなければいけませんし、耳を傾け、学び続ける必要があります。皆さんの声は私に届いていますし、私は皆さんが大好きです。これを読む時間を取っていただき、ありがとうございました」

交際中の俳優マシュー・タイラー・ヴォースも過去の発言を謝罪

 一方、ビリーと交際しているとされる俳優のマシュー・タイラー・ヴォースも先日、ビリーとは別件で、同じく過去の発言が原因で人種差別疑惑が浮上していた。

画像: 交際中の俳優マシュー・タイラー・ヴォースも過去の発言を謝罪

 マシューは先日、過去にソーシャルメディアで同性愛嫌悪のコメントや女性蔑視のコメントをしていたことが発覚しており、その後、鍵付きのインスタグラムストーリーにアップした投稿で、「過去にソーシャルメディアに投稿したことについて謝罪したいと思います。私が使った言葉は人を傷つけるもので、無責任であり、その言葉がどれだけ攻撃的なものであるか認識しています。それが歌詞であれ、引用であれ、愚かな自分の発言であれ、関係ありません。いかなる文脈でも、それを使ってしまったことを恥ずかしく思っており、深く謝罪いたします」と、自身の非を全面的に認めて謝罪の言葉を発表した。(フロントロウ編集部)

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