先週末に開催されたBETアワードにて、男性ダンサーとの濃厚なキスを含むセクシーなパフォーマンスを披露したリル・ナズ・Xが、ゲイである自身のセクシャリティを全面的に打ち出したこのパフォーマンスに寄せられた批判に反論した。(フロントロウ編集部)

BETアワードのパフォーマンスで男性とのキスを披露したリル・ナズ・X

 現地時間6月27日に米・ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターにて開催されたBETアワードに出演して、今年3月にリリースしたシングル「MONTERO (Call Me By Your Name)」のパフォーマンスを披露したリル・ナズ・X

画像: BETアワードのパフォーマンスで男性とのキスを披露したリル・ナズ・X

 日本車にちなんだ自身の本名であるモンテロをタイトルに冠した「MONTERO (Call Me By Your Name)」は、2019年にリリースした「オールド・タウン・ロード」で米Billboardの全米シングルチャートにおいて19週連続1位という前人未踏の大記録を打ち立てたリル・ナズが、同曲以来2曲目となる全米1位を獲得したシングルで、ゲイセックスの喜びなど、ゲイである自身のセクシャリティを全面的に打ち出した1曲となっている。

 新型コロナウイルスによる2020年のリモート開催を経て2年ぶりに有観客で開催されたBETアワードでは、マイケル・ジャクソンの「Remember the Time」にオマージュを捧げるパフォーマンスで「MONTERO (Call Me By Your Name)」を披露したリル・ナズ。

 ステージでは、セクシーな男性ダンサーたちをバックに従えて古代エジプトをテーマにしたパフォーマンスを行ない、ダンサーとの濃厚なキスでパフォーマンスを締めくくった。

リル・ナズ・Xがパフォーマンスに寄せられたヘイトに反論

 堂々としたリル・ナズのパフォーマンスには、多くの称賛の声が寄せられた一方で、一部の人々からは、同性愛者への差別と取れる発言など、否定的な意見も寄せられることに。リル・ナズは現在は削除されている、自身のセクシーなパフォーマンスを批判するゲイ男性の動画をリツイートする形で次のようにツイートした。

 「アンタらは自分たち自身のことが憎いみたいだね。ストレートの人たちをなだめるために人生を捧げてるんだ。アンタたちは、ストレートの人たちに不快だと思われることが怖くて、俺がやっていることを不快に感じてる。アンタたちも努力してくれよ。俺は自分のことを愛してるし、自分がやると決めたことを愛してる。その域に到達してくれ」

 また、ゲイ男性同士のキスを子どもには見せられないと意見してきたユーザーに対しては、「それは俺の問題じゃない。アンタんとこの子供にはBETアワードを観せずに、(子ども番組の)ココメロンでも観せてればいいだろ」と反論。

 リル・ナズは別のツイートで次のように述べている。「(曲をリリースしてから)4ヶ月目に入ったのに、人々はまだ、ゲイや性についての曲のパフォーマンスで俺がゲイで性的なことをすることに驚いたかのように振る舞ってる」。

 一方で、リル・ナズ自身も、ストレートの人たちを含む大勢のオーディエンスを前に今回のようなパフォーマンスをするにあたり、不安を抱えていたことを明かしており、次のようにツイートしている。「このパフォーマンスに向けて精神を整えるのに、かなりの時間を要したんだ。ストレートの仲間たちの前でああいうパフォーマンスをするということで、ステージの上では震えていたよ。パフォーマンスの最中にも、緊張を抑えようと必死だったんだ。みんなからの愛に感謝してる」。

 先月に米コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出演した際にも、生放送中にパンツが破れてしまうというハプニング込みで、男性ダンサーたちと共にセクシーなパフォーマンスを披露したリル・ナズ。

 リル・ナズが男性ダンサーとセクシーなダンスをすることと、他のアーティストが異性のダンサーと体を密着させて踊ることは何も変わらないこと。そして後者は音楽アワードで頻繁に目にすることだが、前者は非常に珍しく、これまで少なかったLGBTQ+のレプリゼンテーションをアップしているリル・ナズの音楽界への影響は大きい。(フロントロウ編集部)

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