近年は監督業を優先していたアンジェリーナ・ジョリーが、映画『モンタナの目撃者』でアクション映画に俳優として復帰。アンジェリーナがオファーを受けることにした、ハンナ役に感じた共通点とは?(フロントロウ編集部)

アンジェリーナ・ジョリー主演映画『モンタナの目撃者』

 映画『モンタナの目撃者』は、モンタナの大自然を舞台に森林消防隊員のハンナが謎の暗殺者に追われる少年コナーを救おうとするマイクル・コリータ著の小説を、映画『最後の追跡』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたテイラー・シェリダン監督が映像化したアクションスリラー。

画像1: アンジェリーナ・ジョリー主演映画『モンタナの目撃者』

 過去の事件で傷ついてトラウマを抱えるハンナ役を演じるのは、アンジェリーナ・ジョリー。暗殺者のパトリックとジャックには、『X-MEN』シリーズでビーストを演じたニコラス・ホルトと、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で通称リトルフィンガーことピーター・ベイリッシュを演じたエイダン・ギレン。父が殺害される現場を目撃し、ある秘密を知ってしまったことで暗殺者に追われる少年コナーには、フィン・リトルが起用された。

画像2: アンジェリーナ・ジョリー主演映画『モンタナの目撃者』

 さらに、保安官代理であるイーサンには、Netflixオリジナルシリーズ『パニッシャー』でパニッシャーことフランク・キャッスルを演じたジョン・バーンサル。その妻アリソンをメディナ・センゴアが演じる。

画像3: アンジェリーナ・ジョリー主演映画『モンタナの目撃者』

『モンタナの目撃者』あらすじ

森林消防隊員のハンナは過去に壮絶な事件を“目撃”したことでトラウマを抱えていた。ある日の勤務中、父の殺害現場を“目撃”してしまったがために暗殺者に追われる少年コナーに出会う。暗殺者たちによる父の死を間近で目撃したコナーは、父親が命をかけて守りぬいた秘密を握るたった一人の生存者だった。ともに“目撃者”である2人はタッグを組み、ハンナはコナーを暗殺者から守り抜くと心に決める。秘密を求めコナーの命を狙う暗殺者たちが刻一刻と2人に近づいていた。そして二人の前に広大なモンタナの大自然に燃え広がる未曾有の山林火災が立ちはだかる。彼らの行く手を阻む暗殺者と巨大な炎。コナーが命を懸けて守ろうとする“秘密”とは? ハンナは迫りくる暗殺者たちと自然の猛威という極限状態と戦い、コナーを守り抜くことができるのか?

アンジェリーナが本作に出演した理由

 アンジェリーナ・ジョリーが『モンタナの目撃者』に出演するきっかけをまず作ったのが、当初予定されていた監督の降板。

 これを知って監督に名乗り出たのが、当初は脚本の手直しのために雇われていたテイラー・シェリダン。「もしアンジー(※アンジェリーナの愛称)に参加してもらえるなら監督しても良いですよ」と申し出たところ、配給会社からの答えは、「それはいいですね。アンジーをゲットするなんて絶対に無理ですよ」だったと、シェリダン監督自身が米AP通信に明かした。

 しかし、配給会社の予想を裏切り、アンジェリーナはオファーを承諾。そこには、配給会社が思ってもみなかった理由があった。 

『モンタナの目撃者』日本版予告編

 「誰でも人生の中で、心が折れそうになることがあると思います。私もその一人です。私自身この状況(撮影)に挑んだときは、まったく強い気持ちを持てておらず、この状況を乗り越えるだけの力が自分にあるのかどうかもわからないままでした」

 そう本作に挑んたときの状況を米AP通信に明かしたアンジェリーナは続けて、こう語った。

 「みなさんと同じように、私も自分のトラウマや悲しみ、人生で起きたさまざまな出来事を抱えています。だからこそ、(ハンナを演じることに)とてもカタルシスを感じました。私は自分自身を乗り越えられるだろうか?私は自分自身を乗り越えられるだろうか?私はこれを乗り越えることができるだろうか?私は十分に強いのか?私は十分に安定しているのだろうか?」

画像: 『モンタナの目撃者』日本版予告編

 過去のできごとからトラウマや罪の意識を抱えて生きるハンナと自分の姿を重ねて、彼女を演じることがカタルシスになったと語ったアンジェリーナ。

 このインタビューでは“心が折れそうに”なった経験については言及しなかったものの、アンジェリーナは“家庭の事情”が変わったため監督業から俳優業に再シフトする必要が出てきたことを米ETとのインタビューで明かしており、その事情とは、元夫である俳優のブラッド・ピットとの長い離婚協議のこと。2人は2016年に離婚を発表したものの、子供の親権などを巡って今でも裁判は続いている。

 自身が強さを感じられない時期に、ハンナの弱さと強さに共感し、助けられたというアンジェリーナ。映画『モンタナの目撃者』は9月3日に全国ロードショー。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.