Alexa、5年後の未来はどうなってる?
アマゾンのアレクサやAppleのSiri、グーグルホームなど、現代では音声アシスタントが各家庭で広く親しまれている。リモコンを使わなくても、声で指示が出せることは非常に便利なうえ、AI(人工知能)である音声アシスタントは雑談の相手にもなれる。
ある時には、オナラをして場を和ませたり、ある時には、「アレクサ、話題を変えて」という指示に従って当たり障りのない話題を提供して場の空気を良くしたり、アレクサがコミュニケーションの役に立ったというエピソードは数えきれないほど報告されている。
しかし一方で、アレクサが場を凍らせることもある。ある男性が、「2025年にフロリダで何が起こる?」という質問をアレクサにしたところ、背筋が凍る回答が返ってきた。
「2025年9月24日、午後3時8分。フロリダは時速205マイルにもなる風とともにカテゴリー5のハリケーンに見舞われます。マイアミは完璧に破壊されます」
@jonbuckhouse Reply to @j.ade.n ##fyp
♬ original sound - Jon Buckhouse
なんと、アレクサが未来を予言? しかもその内容が、不吉…。
誰かが5年後の未来について事細かに話したとなれば、それはウソであると思えるけれど、アレクサが予言したことで、心のどこかで5年後に本当にそのようなことが起こるのではないかと不安になってしまう人や、少なくとも恐怖を感じる人が続出した。
AlexaやAIの“思考回路”は…?
しかしこのアレクサの発言を、ファクトチェックで有名な米Snopesが分析。当然のことながら、この予言はウソだとした。
まずAIは、このような質問をされた時には、オンライン上にある情報を検索して答えになりえる情報を見つけようとする。Snopesは調査のために、アレクサだけでなく、Siriなどの他の音声デバイスにも同様の質問をしてみたそう。そして、それらのAIは、気候変動に関するニュースや、気候変動によってフロリダ州南部が水没する可能性についてのニュースを見つけていたようだという。
つまり、予言はウソ。しかし、AIがその回答に行きついたことを考えると、正確な日付は合っていないにしろ、人間が原因として引き起こす自然災害は今後も増え、その規模が大きくなることは充分にあり得る。アレクサの発言は、その問題について考える良いきっかけにはなったよう。
またSnopesは、動画の制作者が、特定の質問に対してアレクサの回答をカスタマイズできるシステムなどを使用している可能性も指摘している。
(フロントロウ編集部)