過去が真っ黒なニーガン
最終章であるシーズン11の放送が全米で8月22日と迫るドラマ『ウォーキング・デッド』。最終章に繋がるシーズン10では、全16話の後に追加エピソードとして6話が足され、各キャラクターの過去も描かれた。とくに、悪役でありながらファンから絶大な人気を誇るニーガンと亡き妻のルシールの過去を描いた『ここにニーガンあり』は大きな話題となった。
シーズン7ではファンの『ウォーキング・デッド』離れすら引き起こした極悪人のニーガンだったが、最近では改心した様子や、子供たちと交流する様子も描かれ、悪役とは言えない立ち位置になっている。そして、その流れの追い風となるかのように描かれた彼の過去だったが、ニーガンを演じるジェフリー・ディーン・モーガンは、あのエピソードによってニーガンが好かれるようになるとは考えていないという。
「(『ここにニーガンあり』が)ニーガンを憎む人々を揺り動かすかは分からないな。その人々はいつだってニーガンを嫌うと思う。もし(ニーガンに対して)どっちつかずの人々がいたなら、あのエピソードはそういった人々のことは少し揺り動かしたかもしれない。でもあのエピソードをやって、あの物語を語る機会は極めて特別なことだったとは思う」
※以下、『ウォーキング・デッド』シーズン7第1話のネタバレが含まれます。
過去は消せない、ジェフリー・ディーン・モーガンの思い
ニーガンがいくら改心しようとも、グレンとエイブラハムをみんなの前で惨殺した事実は変わらない。とくに、グレンの妻で、当時グレンとの子供ハーシェルを身ごもっており、さらに家を燃やされたマギーにニーガンを許せというのは、あまりに無理な話。
過去は一生背負っていくものであり、そう考えるのはジェフリーも同じ。とはいえ、様々なコミュニティや敵が存在する『ウォーキング・デッド』の世界において、マギーとニーガンがともに行動しなければならない状況も発生する。シーズン11について、ジェフリーはこう語った。
「ニーガンの変化は確実にあったと思ってる。でも、昔のニーガンが消えるとは言えないだろう。あれはいつでも彼の一部になる。彼はグループの一員になろうと出来ることはすべてしているし、マギーが帰ってくるまでは、彼はある程度上手くやっていたと思う。でも今はまったくの新しい事態になっているし、彼はどうにかしようとしている。とはいえ、ある時には、2人の間にかなりの緊張感が漂う。何が起こるかを見ていよう」
最終章となるシーズン11は、その12年の歴史に幕を閉じるのにふさわしいものとなっているはず。そのため、新しいコミュニティのコモンウェルスや、新しい敵のリーパーズが出てきたりと、盛りだくさんな内容となっている。
しかし『ウォーキング・デッド』といえば、キャラクターたちの人間関係が魅力。ニーガンとマギー、そしてハーシェルの関係も緻密に描かれることに期待。
(フロントロウ編集部)