ミンディ・カリング、体型を笑われた過去
脚本家、俳優、コメディアンとしてマルチに活躍するミンディ・カリング。映画『オーシャンズ8』のアミータ役は有名だが、最近では、映画『キューティ・ブロンド』3作目の脚本や、シーズン3の制作が決定しているNetflixドラマ『私の"初めて"日記』の製作総指揮など、主にコメディ作品の制作としてもその才能を発揮している。
そんな彼女は、2005年から2013年まで放送されたアメリカ版『ジ・オフィス』にケリー・カプーア役で出演し、知名度を上げた。ミンディは脚本家として制作にも携わったが、裏ではあるひどい経験もしたという。
それは、彼女が演じるケリーの体型をジョークにするというもの。ある別の脚本家が、彼のキャラクターがケリーに15ポンド(約7kg)痩せたら良いのにとジョークを言うという提案をしてきたそう。ミンディはこのことについて、米『Good Morning America』で振り返った。
「これは私のなかでの1番自信がない部分で、それを非難された。すごく心にくることだよ。そして、“みんなが私を見てる。見てるだけでなく、私の外見は不快だって言葉にしてる。なぜなら私は適切な外見をしてないから”って思っていた。こういった意見の食い違いは、私が書くもの、演じるキャラクターに大きく影響してきた」
痩せてなくて、そして太ってなくても…
正直に言って、この手のジョークはいまだに見聞きすることがある。しかし人の体型を笑うことは相手を傷つけ、ミンディのように自分の体型を卑下してしまうことに繋がる。そして彼女はさらに、痩せてはいないが太ってもいない、多くの標準体型の女性たちがメディアにおいて取り残されていると指摘する。
「テレビでは、もしあなたが痩せていたら主役になれる。もしくは、250ポンド(約113kg)ぐらいでなければならなくて、コメディで笑わせるキャラにならなくてはいけない。でもクレイジーなことに、取り残されているのは、アメリカの24歳以上の大半の女性。もしサイズ12くらいで、自分の人生を生きたくて、可愛くありたくて、デートをしたいなら?」
メディアで様々な人種、民族、性別、セクシャリティ、さらに様々な性格の人々を描くことを意味するレプリゼンテーションは重要。そんななかで、現実で多くを占める“普通体型”の女性たちが描かれてこなかったというのは、様々な問題を感じさせる。
とはいえ、ミンディは変化も感じているそうで、「2011年に(自叙伝の)『Is Everyone Hanging Out Without Me?』を書いた時、そこは無人地帯だった。多分、それは変わってきたと思う」と続けた。
そんな経験を持つミンディだからこそ、彼女が手掛ける『私の"初めて"日記』には多種多様なキャラクターが登場し、現代の視聴者を楽しませている。そしてだからこそ、彼女が脚本を担当する『キューティ・ブロンド』の3作目にも期待が高まる。
(フロントロウ編集部)