ラッパーのリル・ナズ・Xが、LGBTQ+の若者たちの自殺防止に取り組んでいる慈善団体ザ・トレヴァー・プロジェクト(The Trevor Project)からその功績を称えられて表彰された。(フロントロウ編集部)

リル・ナズ・Xがザ・トレヴァー・プロジェクトから表彰

 2021年3月にリリースしたシングル「MONTERO (Call Me By Your Name)」で、2019年の大ヒット曲「Old Town Road」以来となる全米シングルチャートの1位を獲得したことが話題になったラッパーのリル・ナズ・X(22)が、LGBTQ+の若者たちの自殺予防や危機介入を行なっている団体であるザ・トレヴァー・プロジェクト(The Trevor Project)によって新たに設立された、「Suicide Prevention Advocate of the Year Award(自殺防止提唱者オブ・ザ・イヤーの意味)賞」の第一回の受賞者となったことが発表された。

画像: リル・ナズ・Xがザ・トレヴァー・プロジェクトから表彰

 今回、リル・ナズは「セクシャリティについての葛藤や自殺願望を抱いていたことをオープンにしていることや、メンタルヘルスの問題について継続して声をあげていること、そしてクィアとしてのアイデンティティを悪びれずに祝福していること」が評価されて、この賞を受賞している。

 ザ・トレヴァー・プロジェクトでCEO兼エグゼクティブ・ディレクターを務めるアミット・ペイリー氏はリル・ナズについて声明で次のように称えている。「自己受容と自己表現を求める彼の繊細さは、メンタルヘルスやセクシャルなアイデンティティに関する率直な会話の空間を創り出し、LGBTQの若者たちに彼らは1人ではないと示しました」。

 リル・ナズは「Old Town Road」が全米シングルチャートの首位を独走していた真っ最中だった2019年6月30日にゲイであることをカミングアウト。以来、LGBTQ+コミュニティのために積極的に声をあげてきている。リル・ナズは今回の受賞を受けて次のようにコメントを寄せている。

 「セクシャリティやジェンダー・アイデンティティをめぐる偏見は未だに現実としてあり、私たちのコミュニティには、サポートを受けていると実感し、自分らしくあることへの完全な自由を得る権利があります。私はよく、鬱や自殺願望に悩まされているというファンからメッセージをもらうのですが、(自分の声は)自分自身よりも大きい何かなのだということを実感します。もしも私の声や、音楽を通じての自己表現が孤独を感じている1人の子供を助けているのだとしたら、それだけで価値があると言えます」

 リル・ナズは待望のデビューアルバム『モンテロ』を9月17日にリリースすることが決定している。

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(フロントロウ編集部)

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