アレクサ・ニコラスがミロシュを提訴
ドラマ『Zoey 101(原題)』への出演で知られるアレクサ・ニコラスが、元夫でミュージシャンのミロシュを、グルーミングや性的暴行、身体的暴力などで提訴した。
現在29歳のアレクサは、19歳の時に、36歳のミロシュと結婚。2016年に離婚を申請し、2019年に離婚が成立した。
グルーミングとは?
動物の毛づくろいという意味を持つが、児童に対する性犯罪においては、性的目的で成人が子供や未成年に近づき、その心につけこみ、自分を信頼させるプロセスを指す。
裁判資料によると、アレクサがミロシュと出会ったのは、彼女が16歳の頃。ミロシュの音楽を聞いた彼女が、MySpaceで彼にコンタクトを取ったそう。すると、当時33歳のミロシュは彼女の電話番号を聞き、連絡を取るようになったという。そして資料には、こう記述されている。
「彼女の信用を得たうえで、自身の性的、経済的欲求を満足させるために、被告ミロシュは原告(アレクサ)を脅し、アナルセックスをし、暴力をふるった」。
アレクサはその関係を通して、ミロシュの性的要求を拒絶することがあったが、「ミロシュは故意にニコラスの明白な不同意を無視し、やっていればそのうち、そういった経験を楽しむようになるとニコラスに断言した」という。
また、ミロシュはアレクサと暮らす家の鍵を1つしか作らず、彼女がどこにいるかをいつでも把握できるようにし、彼女を家族や友人から孤立させるようにしていたと、資料に書かれている。
アレクサが嫌がる声を音楽に使用
そして2013年には、ミロシュがリリースした4枚目のソロアルバム『Jetlag』において、アレクサとの性行為中に録音された音源が使用されるという出来事もあった。そのなかには、彼が彼女にアナルセックスをしようとし、アレクサが「ノー」と言っている声も含まれていた。
さらにアルバムのリリースを記念したパーティーでは、アレクサの巨大なヌード写真が“アート”だとして展示された。アレクサは、自身のヌード写真を公の場でこのように使用されることに同意していなかったという。
音楽レーベルの責任も問われている
アレクサ側はさらに、ミロシュをサポートした音楽レーベルの責任も問いかけている。
「レコードレーベルやマネージメント企業、そして共同企業体は、ニコラスが未成年であることを知りながら、さらに成人後も虐待を受け続けているにもかかわらず、ミロシュを経済的に支援することで、彼の違法行為を承認した」とし、とくにミロシュのレコードレーベルであるPlug Researchは、「ミロシュの音楽の歌詞、彼の音楽へのビジョンや芸術的試み、そして彼が未成年のファンとの恋愛を求めている傾向を知っていた」としている。
そして『Jetlag』のリリースパーティーに出席したレコード会社のInnovative Leisure、Polydor、BIZ3、Loma Vista、そしてラジオ局KCRWの関係者は、アレクサとミロシュの関係は児童への性的虐待が根底にあることを知っていたにもかかわらず、「ニコラスが苦しんだ厳しい精神的ダメージを酷く無視し、ミロシュの“アート”を称賛した」と批判した。
また、アレクサ側は、ミロシュがアレクサと結婚した背景には、アメリカで活動するためのビザが必要だったためだと指摘しており、彼のレコードレーベルであるPolydorとLoma Vistaはミロシュのためにビザを取ろうとはせず、その代わりにミロシュがアレクサを操り、結婚することでビザを得ることをあてにしていたと主張している。
資料では、「数年にわたる児童への性的虐待やグルーミングは、ニコラスが自身の心的トラウマ、ダメージ、自分に対するコントロールに気がつくことを阻んだ」とされ、「心的、性的、精神的、そして経済的な拷問に苦しんだ数年間への正義」を求めると綴られている。
アレクサは今年3月に、自身のインスタグラムでミロシュからの虐待や暴力を告発していた。その際にミロシュは、「これらの主張は酷い嘘であり、ゆがめられたストーリーは明らかに真実ではない」とコメントしていたが、今回はコメントを発表していない。
(フロントロウ編集部)