『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』で使用された「ギヴ・ユー・アップ(Never Gonna Give You Up)」について、リック・アストリーが反応。(フロントロウ編集部)

 ※この記事には、ドラマ『テッド・ラッソ』シーズン2、エピソード10のネタバレが含まれます。

『テッド・ラッソ』視聴者を泣かせたあのシーン

 Apple TV+の大ヒットドラマ『テッド・ラッソ』のシーズン2第10話は、予想外に多くの視聴者の涙を誘う展開となった。

 描かれたのは、父親と確執のあるレベッカとテッドの姿。時間をかけてシャロンに心を開くようになっていたテッドが、ついに父親に対する思いを口にするシーンも心を動かされたが、やはり、葬式のシーンでレベッカが歌を口ずさみ、出席者がレベッカをサポートするように歌うシーンには涙が流れた視聴者は多い。

 確執のあった亡き父への思いは言葉にできず、代わりに歌を歌ったレベッカ。そして、シーズン1を振り返れば、チームを破滅させようとしていたレベッカが今では選手やコーチなどと絆を築き、全員がお葬式に参列しただけでなく、レベッカをサポートした姿こそが、涙を誘った理由だろう。

 そんな感動のシーンでレベッカが口ずさんだ曲について、知っているだろうか?

『テッド・ラッソ』にリック・アストリーが反応

 あの曲は、1987年にリック・アストリーがリリースした「ギヴ・ユー・アップ(Never Gonna Give You Up)」だが、じつはこの曲は、2007年から2008年頃にかけても大ヒットした歴史がある。

 オンライン上で、例えば映画本編やアダルト動画などが見られるとし、クリックさせると、そこでは“別の動画”が再生されるというイタズラは多いが、2007年から、その“別の動画”に「ギヴ・ユー・アップ」のミュージックビデオが使われるケースが多発。

 それ以前は、アヒルに車輪がついた動画が定番であり、「ダックロール」と呼ばれていたため、それを文字って「リックロール」と呼ばれるようになった。このイタズラがあまりの大流行になったため、2008年のMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでは、オンラインキャンペーンによって、元々の候補リストになかった「史上最高のアクト賞」にリックが選ばれるという出来事まで発生した。

 つまり、リックの歌唱力やその楽曲の良さはさておいて、『テッド・ラッソ』の制作陣は、少し面白いイメージもついている「ギヴ・ユー・アップ」を使用したうえで、視聴者の涙を誘うシーンを作り上げた。コメディとヒューマンドラマの要素を絶妙なバランスで組み合わせているからこそ、『テッド・ラッソ』は高く評価されているといえるだろう。

 そしてあのシーンについて、リックも反応! ドラマを見ているという彼は、自身のツイッターに公開した動画で感激した様子を見せた。

 「『テッド・ラッソ』の大ファンなんだ。だから、制作陣があの曲を使ってしたことに、ただただ感動したよ。ハンナ・ワディンガム、エミー賞受賞歴のあるハンナ・ワディンガム!あなたは素晴らしく、信じられない演技をしたよ。感動的で、心を動かされるもので、素晴らしい。あの教会のシーンでは泣いたという人もいたよ。ネタバレはしないようにするけど、でも…、とにかく素晴らしかった。あなたの美しいドラマにあの曲を使ってくれて、本当にありがとう。感動してる。素晴らしい」

 『テッド・ラッソ』シーズン2は、当初は全10話の予定だったが、大ヒットを受けて、全12話に。シーズン3の制作も決定しているが、まずはシーズン2のクライマックスに期待。

(フロントロウ編集部)

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