ビリー・アイリッシュが、ヘッドライナーとして出演した米テキサス州のフェスティバルAustin City Limitsのステージで、同州が中絶制限法を施行したことを痛烈に批判した。(フロントロウ編集部)

中絶制限法を批判してきたビリー・アイリッシュ

 ビリー・アイリッシュが、米現地時間10月2日に米テキサス州で開催されたフェスティバルAustin City Limitsに出演。パフォーマンス中、同州で先月より中絶制限法が施行されたことに言及して、法律に賛同した人々を痛烈に批判した。

画像: 中絶制限法を批判してきたビリー・アイリッシュ

 現地時間9月1日よりテキサス州で施行された中絶制限法は、妊娠6週目以降の中絶をほぼ全面的に禁止するというもの。医療上の緊急事態にかぎり中絶を認めるが、強姦や近親相姦による妊娠を含めてその他の場合の中絶を認めないという州法となっている。加えて、妊娠6週以降の中絶を求める女性や中絶を行なった医師、さらには当事者の家族や病院の関係者を、まったく関係のない“一般市民”が訴える権利「私的訴権」を認めていることも大きな問題となっている。

 ビリーは9月にこの法律が施行された際にも、男性判事が6人に対し女性判事は3人で構成されている最高裁でこの法律が成立したことに言及して、「女性の身体に関する法律を男が作るべきではない」とインスタグラムストーリーズに投稿して批判していた。

ビリー・アイリッシュが中絶制限法を改めて批判

 今回、ビリーはライブを中断させる形で中絶制限法に改めて抗議。「Bans Off Our Bodies(私たちの体を規制するな※)」というメッセージが描かれたスクリーンをバックに、「おじさんたちには本当にウンザリ」と、中絶制限法に賛成票を投じた男性たちに言及して、「私たちの身体について何も言うなよって思う」と批判した。

※性暴力に対する反対運動のスローガン「Hands Off Our Body(私たちの体を触らないで)」を文字って誕生したスローガン。

 続けて、ビリーは、「このクソみたいな法律が施行された時、私はこのショウに出演したくないと思った。こんなのを許してしまったこの場所に罰を与えたくて」と、テキサス州で同法が施工された際には、同州でのライブへの出演を見合わせることも検討したと告白。「けど、私は気づいたの。みんなは被害者だってことにね。みんなには、あらゆる権利がある」と、最終的にはファンのために出演することを決めたとした上で、「私たちはアイツらを黙れって言わなければいけない」と語ったビリーは、観客に中指を立ててくれるよう呼びかけ、次のように続けた。

 「私のからだ、私の選択!」

 ビリーはテキサス州で中絶制限法が施行された際、「もしもあなたの『仲間』や『ブラザー』がテキサス州の中絶制限法について話していないのだとしたら、あなたも問題の一端を担っている可能性がある」ともインスタグラムストーリーズで綴って、この問題は女性だけの問題ではなく、全員で抗議していくべき問題だとも呼びかけていた。(フロントロウ編集部)

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