そもそも用途が違う?メイク崩れ防止スプレーの違い
メイク崩れ防止スプレーとは、汗や皮脂、乾燥よるメイク崩れをおさえ、メイクを長持ちさせてくれるミスト状の化粧水のこと。日本では“メイクキープスプレー”とも呼ばれており、今ではマスクを着用する際に欠かせないアイテムとして人気を集めている。
しかし、メイク崩れ防止スプレーと一言に言っても、なかにはフィニッシングスプレー、フィキシングスプレー、セッティングスプレーとさまざまな名称があり、「これって全部同じもの…?」と、ふと疑問に思った人もいるはず。
では、実際にこれらのメイク崩れ防止スプレーには、それぞれどういった違いがあるのか。セレブ御用達メイクアップアーティストのレイ・アン・シルバによって設立された米コスメブランドBeauty Blenderがその具体的な特徴と使い方を解説。
セッティングスプレー:メイクの肌なじみを良くする
セッティングスプレー(Setting Spray)は、簡単に言えばリキッドとパウダー同士の肌なじみを良くし、メイクの全体を1つにまとめ、ナチュラルな効果を引き出してくれるもの。あくまでも、メイク全体をなめらかで均一に整えることが目的であるため、じつはメイクを長持ちさせる効果はないそう。
使い方もフィニッシングスプレーとは少し異なり、リキッドファンデーションの後に1回、ルースパウダーの後に1回といったように、ベースメイクを重ねるごとに使用することが推奨されている。ちなみにフィキシングスプレー(Fixing Spray)もこの部類に入るという。
フィニッシングスプレー:メイク崩れをおさえる
一方で、フィニッシングスプレー(Finishing Spray)は、その名の通り、メイクの最後(フィニッシュ)に使うもので、汗や皮脂によるメイク崩れをおさえ、長持ちさせることが最大の目的。
使い方もとても簡単で、メイクの仕上げに数回ほど顔にシュッと吹きかけるだけ。どんなメイクでも長持ちし、夕方まで崩れ知らずのキレイな状態をキープしてくれるという。
名称が複雑になった原因は、ブランド側のマーケティング?
そうなると、なぜメイクの肌なじみを良くすることが目的のはずの「セッティングスプレー」が、一部の製品では“メイク崩れをおさえるもの”として発売されているのか。
その明確な理由はわかっていないが、一説によると「セッティングスプレー」のほうが“メイクをセットする”という意味合いで名前の響きが良く、またSNSなどでは「セッティングスプレー」という単語のほうが知名度が高かったからだそう。
そのため、一部のコスメブランドは、実際には「フィニッシングスプレー」の役割を持っていても、より効果的に聞こえるといった理由から、あえて製品名に「セッティングスプレー」という名称をつけていると言われている。
同じように見えて、じつは使い方も効果も異なる「セッティングスプレー」と「フィニッシングスプレー」。ちなみに、どっちの効果を持ったスプレーなのか分からない場合は、各製品に記載されている成分表に「エタノール」が含まれているかチェック。ほとんどのフィニッシングスプレーにはアルコールが多く含まれているため、気になる人は参考にしてみて。(フロントロウ編集部)