12月にシーズン2が配信となるドラマ『エミリー、パリへ行く』の主演を務めるリリー・コリンズが、現場で起きた黒人アーティストのヘアケアに関する問題を豪快に解決。有名なアーティストであるフィル・コリンズを父にもつリリーだが、2世タレントの“イヤな部分”が全くないと絶賛されている。(フロントロウ編集部)

『エミリー、パリへ行く』シーズン2がまもなく配信

 1990年代後半から2000年代にかけて一世を風靡したドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のクリエイターが手がける、Netflixのオリジナルドラマ『エミリー、パリへ行く』。

画像: 『エミリー、パリへ行く』シーズン2がまもなく配信

 “華の都”パリを舞台に、主人公のエミリーが恋に仕事に奮闘する姿を描く本作は、現在シーズン2が制作中。12月22日に配信される予定となっている。

 本作のクリエイターであるダレン・スターによると、シーズン2はパリの滞在が長期化するにつれ起こってくる様々な問題に、エミリーが再び奮闘する様子が描かれるという

 そんな本作で主演を務めるリリー・コリンズが、現場で適切なヘアケアを受けていなかった黒人パフォーマーの存在を知り、その問題を解決したことで賞賛されている。

リリー・コリンズ、黒人俳優のヘアケア問題について行動

 その黒人パフォーマーとは、シーズン2にファッションデザイナー役としてゲスト出演したジェレミー・O・ハリス。彼はトニー賞ノミネート経験を持ち、現在アメリカの演劇界で非常に高い評価を受けている劇作家。

画像: 2021年のメットガラに参加した際のジェレミー・O・ハリス

2021年のメットガラに参加した際のジェレミー・O・ハリス

 彼は米Nylonのインタビューで、「『エミリー、パリへ行く』のセットに初めて行ったとき、僕の髪の毛や、黒人パフォーマーとしての僕の髪の毛に必要なものをめぐって、うまく意思疎通ができない問題があったんだ」と語った。

 映像界やファッション界で黒人俳優やモデルの髪に適切なケアが与えられないことは、以前から問題となっている。問題の背景にあるのは、大舞台に起用されるヘアメイクアップアーティストに黒人が少なかったり、ヘアメイクを学ぶ過程で白人のヘアモデルが優先されたりと、黒人のレプリゼンテーションが低いこと。髪質は人種によって異なるためケア方法も異なるが、黒人の髪を触る機会が少ないスタッフが多いと適切なケアが与えられにくい。

 『エミリー、パリに行く』で、黒人パフォーマーにとっては慣れっこな問題に直面したジェレミーは、その後の経緯をこう明かした。「リリーはそれを知ると、『私が(このドラマの)プロデューサーだということは知っているよね?』と言って、すぐにプロデューサーモードに入って、みんなにメールや電話をして、僕が撮影初日に安心して臨めるようにしてくれたんだ」。

画像: リリー・コリンズ、フィル・コリンズ

リリー・コリンズ、フィル・コリンズ

 リリーは、有名なアーティストであるフィル・コリンズを父に持つ“2世タレント”。そのことが原因で、時として批判的な意見を投げかけられることがあるが、ジェレミーは、「彼女のように家系的に恵まれた環境にいる俳優は、軽薄で気取っているというイメージがあるけれど、リリーにはそれが全くない」と彼女の性格を絶賛し、「自分よりも特権や権力の少ない人たちの擁護者になりたいと思っているひとに会えるのは、とても嬉しいことだ」とコメントした。

 Netflixオリジナルドラマ『エミリー、パリへ行く』のシーズン2は、2021年12月22日17時よりNetflixで配信開始。(フロントロウ編集部)

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