ジェシー・ネルソンとの騒動に揺れるリトル・ミックス
今年で結成10周年を迎え、11月12日には10周年を記念したリトル・ミックス初のベストアルバム『ビトウィーン・アス』のリリースが控えている、ペリー・エドワーズ、リー・アン・ピノック、ジェイド・サールウォールの3人が、先月にニッキー・ミナージュとのシングル「Boyz」をリリースしてソロデビューを果たした元メンバーのジェシー・ネルソンとの確執の噂について、初めて正式にコメントした。
「Boyz」をめぐる騒動とは?
2020年にリトル・ミックスを脱退したジェシー・ネルソンが、フィーチャリングにニッキー・ミナージュを迎えたソロとしてのファーストシングル「Boyz」を10月8日にリリースしたのだが、この楽曲をめぐり、ジェシーに“ブラック・フィッシング”疑惑が浮上。
ブラック・フィッシングとは、非黒人が黒人のフリをして利益を得ようとする行為。黒人であるだけで差別されるという問題があるなかで、黒人文化の良い部分だけを利用しているとして批判が強い。また場合によっては、本来ならば黒人が得られたであろう仕事の機会を黒人のフリをした白人が奪うことにも繋がるため、問題視されている。
ジェシーは「Boyz」で“Blaccent(黒人風のアクセント)”を使っていると指摘されているほか、肌を黒くし、黒人女性に特有のカーリーヘアやファッションを真似しているのではないかとする疑惑の声が寄せられた。
これまで、ジェシーは自身に向けられたブラック・フィッシング疑惑を一貫して否定。リリース後にインスタグラムで行なったニッキーとのライブ配信のなかで、「個人的には、私はこのビデオや曲で有色の人たちを不快にさせる意図は決してなかったと言いたい」としたほか、肌については自然な日焼けによるもので、カーリーヘアは生まれつきのものだと釈明した。
また、ジェシーについては、「Boyz」がミュージックビデオと共にリリースされたタイミングで、リトル・ミックスでの元グループメイトであるリー・アン・ピノックとペリー・エドワーズ、ジェイド・サールウォールの3人が、インスタグラムでジェシーをアンフォローしたことも発覚。
この動きに関しては、リー・アンがミュージシャンでコメディアンのノーハン(NoHun)と交わしたやりとりの中で、ジェシーのほうが自分たちをブロックしてきたと主張した。
「Boyz」のミュージックビデオをめぐってジェシーにブラック・フィッシング疑惑が浮上した際には、“ジェシーのほうから3人をブロックしてきた”というリー・アンの主張も報じられたことから、コラボレーターのニッキー・ミナージュがリー・アンを批判するという騒動もあったが、リー・アンによれば、ジェシーが在籍していた頃にもグループとしてブラック・フィッシングについて話し合ったことがあったという。
リトル・ミックスとしてブラックフィッシングの件を話し合ったことがある
今回、英TelegraphのStella誌とのインタビューで3人は初めてジェシーとの騒動について正式に言及しており、ブラックフィッシングの問題点について話題が及ぶと、「黒人が経験している日々の現実を耐え忍ぶ必要なく、黒人としての要素を商用化することは、問題だし、有色人種を傷つけることになる」とリー・アンがコメント。「有害なステレオタイプを利用してはいけないのは言うまでもない。その議題については言うべきことが多すぎて、端的にはまとめられない」とした。
一方で、ジェシーとの騒動については、「あまりそのことは考えたくない。だって、3人でお祝いすべきことがたくさんあるから」と、今はリトル・ミックスの10周年を祝福することに専念したいとジェイドが語り、具体的に言及することは避けつつも、以前にも同様の問題を抱えたことはあったとして、次のように明かした。
「私たちは知りうる限りの最善の方法で対処してきたし、全員で乗り越えてきた。(「Boyz」の)ビデオのことは話したくないし、批判もしたくはないのだけど、ブラックフィッシングの件に関して私たちに一つ言えるのは、ジェシーはグループのメンバーから、とても友好的で教育的な方法で話をされたことがあるということ」。
ジェシーとは以前にもブラックフィッシングの問題点について話し合ったことがあると明かした3人だが、ジェシーは先月、「私がリトル・ミックスにいた期間は一度も、そういう批判を寄せられたことはなかった」と米Vultureとのインタビューで語った。(フロントロウ編集部)
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