11月5日に公開となったアレサ・フランクリンの伝記映画『リスペクト』に出演したマーロン・ウェイアンズにフロントロウが単独インタビュー!自身が演じたアレサの夫テッド・ホワイトという人物について赤裸々に告白。(フロントロウ編集部)

ジェニファー・ハドソン主演映画『リスペクト』が公開

 “ソウルの女王”アレサ・フランクリンの半生を描く音楽エンターテイメント映画『リスペクト』が、2021年11月5日より全国の劇場で公開となった。

STORY
少女のころから抜群の歌唱力で天才と称され、煌びやかなショービズ界の華となったアレサ・フランクリン。しかしその裏に隠されていたのは、尊敬する父、そして愛する夫からの束縛や裏切りだった。すべてを捨て、自分の力で生きていく覚悟を決めたアレサの歌声が、世界を歓喜と興奮で包み込んでいく…。

 本作でアレサ役を務めるのは、デビュー映画『ドリームガールズ』でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、シンガーとしてもグラミー賞を制したジェニファー・ハドソン。今回の映画化にあたっては、アレサ本人が生前にジェニファーを指名した。

 また、アレサの夫で彼女を家庭内暴力で苦しめたテッド・ホワイトを、映画『最終絶叫計画』や『G.I.ジョー』で知られるマーロン・ウェイアンズが熱演。マーロンが演じたテッドはアレサの元マネージャーで、16歳でレコードデビューを果たした彼女が19歳のときに結婚。1児をもうけたが、DVのために数年で離婚することとなった。

画像: マーロン・ウェイアンズ Photo:Stewart Cook

マーロン・ウェイアンズ Photo:Stewart Cook

 そんな難しい役どころに挑戦したマーロンに、フロントロウが単独インタビュー。

『リスペクト』マーロン・ウェイアンズ インタビュー

画像: アレサ・フランクリン

アレサ・フランクリン

本作に出演したきっかけを教えてください。テッド・ホワイトは、アレサ・フランクリンへの家庭内暴力で知られていますが、その点については何か意識しましたか?

 まず、脚本を読んですごく楽しめた。脚本家がアレサ・フランクリンの人生をうまく捉えていると思った。それから監督のリーズル・トミーは、ブロードウェイでいろんな仕事をしていると知っていたから、彼女と仕事をしたいなと思っていたんだ。また、彼女はすごく予見者的なビジョンをしっかりと持っている人だから、一緒に働きたいとも思っていた。ジェニファー(・ハドソン)がアレサ・フランクリンをやってフォレスト・ウィテカーがその父親役をやるって聞いたとき、僕はそのオスカー俳優2人にサンドイッチされて頑張ってみようじゃないかと思ったんだ。すごく不安だったけれど、毎日仕事に行くのが楽しかった。

 また、家庭内暴力シーンについては、ジェニファーと僕はすごく良い友人関係と、信頼関係ができていた(から、うまくやれた)。むしろ彼女の方が、もっともっと激しく殴ってみたいな感じだったよ。もっと首絞めちゃっていいよ、みたいな感じ。彼女の方がクレイジーにもっとやって、みたいな感じだった。

画像: ジェニファー・ハドソン&マーロン・ウェイアンズ

ジェニファー・ハドソン&マーロン・ウェイアンズ

テッド・ホワイトとは実際に会うことはありましたか?

 会ったことはない。会って話ができたらよかったなと思うけど。演技は、ABC Newsのインタビューを見て研究した。1分半くらいだったんだけど、それを見ながら彼のジェスチャーや話し方を学んだ。ちょっとタバコを吸ったり、何かいつも酒を飲んだりとか、座り方とかそういうの。

 だけどそれは単なる骨組みであって、そこに肉付けしていくというのが自分の仕事だった。彼は一体誰なのか、何をしている人か、以前はどういう人で、どういう背景があって、お母さんとはどんな関係を持っていて、人生の中でどういう傷つき方をしてきて…。彼のキャラクターを作っていく上での質問に自分で答えていかなければいけなかったんだ。彼は(アレサを)全部愛したいという意図で(マネージャーを)始めたんだけど、途中でもう彼が思い描いていた以上のことがアレサに起こってしまったから、もうコントロールできなくなってしまって、そこからおかしくなっていったんだと思う。

画像: アレサ・フランクリン&テッド・ホワイト

アレサ・フランクリン&テッド・ホワイト

テッド・ホワイトと今会ったらどうしますか?

 (振りかぶる動作をしながら)まず殴る。なんであんなことしたんだ、もう絶対あんなことするなよと殴ってから、「じゃあ、いくつか質問があるんだけど」っていうふうに役について話し始めるね。

あなたがアレサの友人で、アレサがテッドと結婚したいと相談してきたら、何と言いますか。

 ダメだ!無理。絶対やめな、というふうに言う(笑)。

アレサは女性解放や人種差別への抵抗を歌った曲も多いですが、本作にどんな影響があると思いますか?

 アレサが女性解放と人種差別への抵抗を歌っているということは、本作にもちろん影響を与えている。それが音楽だけでなく人生においても、彼女がやったことすべてが女性差別や人種差別への抵抗のお手本になると思う。彼女は、リスペクト(尊敬)を得るということがどういうことなのか、それがどれだけエンパワーリングなことか、音楽以外でも自分の声を使って世の中を良くするためにどう行動したか、そういうことのお手本として自分自身をみせていた気がする。だからもちろん答えとしては、彼女の音楽は僕達全員(キャストやスタッフ)にとって非常に大きなインスピレーションになっている。

画像: アレサは女性解放や人種差別への抵抗を歌った曲も多いですが、本作にどんな影響があると思いますか?

インスタグラムでジェニファー・ハドソンとの関係を「chemistrycrazy(相性ピッタリ)」と表現されていましたが、どういった部分で相性ぴったりだと感じたのでしょうか?

 「chemistrycrazy(相性ピッタリ)」と書いたのは、いろんなレベルですごく深いところまでいけたから。それほどお互いを信頼していた。僕達は、喧嘩もできるし、ラブシーンもできる。同じ緊張感で喧嘩もするしラブシーンもすることができた。というのは、お互いの間に非常に強い信頼関係があったからだと思う。彼女は本当に自分の心を注いでジェニファーを演じていたから、僕も同じようにできていたらいいなというふうに思っている。

撮影中には何か面白いエピソードありましたか?

 いや、あまりにもシリアスな映画だったから、笑えるような瞬間ってのは撮影中はなかった。けれど撮影してないある晩、ジェニファーの家でカラオケナイトやったんだ。言っちゃうけど、僕はカラオケアーティストとしてはジェニファーより上手。言っちゃった(笑)。

アレサ・フランクリンの歌で好きな曲はなんですか?その理由も教えてください。

 お気に入りの曲は「ドクター・フィール・グッド」。僕がそうだから。

マーロンさんは映画『G.I.ジョー』のプロモーションの際に来日されましたが、なにか思い出に残っていることはありますか?

 本当に日本が大好き。お寿司もすごく美味しかったし、マーケット(魚市場)もすごくよかった。それから、おもちゃのお店にも行ったよ。いろいろ本当に歩き回って、ニューヨークみたいだなと思った。ニューヨークみたいなんだけど、文字が日本語みたいな感じ。僕はニューヨーク出身だから、すごく親しみを感じた。それから木に願いをかける(おそらく神社のおみくじや絵馬)こともしたし、日本ですごく素晴らしい時間を過ごしたから、僕の子供たちは半分日本人なんだ。いつか子供たちも日本に連れて行きたいと思っている。

今後はどのような作品に出演したいですか?

 将来的にはもう、色々とミックスでやっていきたいと思っている。コメディもやるしドラマもやるし、それからアクションやってみたい。

画像: 今後はどのような作品に出演したいですか?

新型コロナウイルスでは何か影響を受けましたか?

 もちろん受けた。全員が影響を受けていると思う。仕事だけでなく、生活にも影響があった。それから、みんなパニックになったと思うし、うつ状態もすごく広まったと思う。そのためにドラッグとかアルコール乱用する人が増えたんじゃないかな。けれども、ようやくそこから少しずつ抜け出してきているかなと思っているよ。

 映画『リスペクト』は11月5日より全国の劇場で公開中。(フロントロウ編集部)

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